ローラーマウスには通常の左右クリックボタン以外にも3つのボタンがついていて、初期設定で「コピー」「ペースト」「ダブルクリック」がアサインされている。
ちなみにショートカットボタンは別にローラーマウスに限らず、マウスやトラックボールにもついているし、アサインを変えてカスタマイズも可能になっている。
先日動作不安定で交換した旧トラックボールにも2つオプションボタンがついていた。
が、そもそも常駐ソフトを増やしたくないのもあってデフォルト設定のまま使っていた。
「戻る」「進む」ボタン
そして旧トラックボールのデフォルト割り当てはブラウザの「戻る」と「進む」。
いや、これは旧トラックボールに限らず、他のマウスでもブラウザの「戻る」と「進む」がデフォルトで割り当てられているものが多い。
ところが自分の場合、これら「戻る」「進む」ボタンのおかげですごく操作しやすくなったという経験がない。
というか、ブラウザの「戻る」「進む」ってそこまで頻繁に使わない。
AjaxやHTML5が普及してきたあたりから、ブラウザで「戻る」「進む」をしなくても画面や機能が遷移するウェブサイトが多くなってきていて、「戻る」が文字通りひとつ前の画面に戻るとは限らなくなったこと(=期待する動作をしないというユーザビリティの低下)。
逆に「ブラウザの戻る機能を使わないでください」と注意書きされているサイトもあること。
特にオンラインバンキングといったお金を扱う重要なサイトでは、「戻る」「進む」ボタン自体が意図しないエラーを起こす危険性をはらんでいること。
これらの影響を考えると、もはや「戻る」「進む」ボタンは非推奨といってもいいレベルだと思う。
技術のスタンダードは時代によって変わっていくもの。
特に移り変わりが速いコンピュータ関連であればなおさら。
以前あれほど市民権を得たハンバーガーアイコンも、今ではユーザビリティの低い悪いナビゲーションの例と一蹴されている。
スマートフォンなどのモバイル端末用UIでよく用いられる「三」のマークのアイコンは、ハンバーガーのように見えることからアメリカでは「ハンバーガー」アイコンと呼ばれています。徐々に浸透してきたハンバーガーですが、UIデザインの優劣という観点から見た場合、「劣った醜い撲滅すべきものである」という意見が出されています。なぜハンバーガーがダメなのかについて、ジェームズ・アーチャー氏がデータ分析結果を基に理論的に解説しています。
なぜメニュー表示用ボタンの「ハンバーガーアイコン」はダメなのか?
そう考えると、ある程度普遍的なショートカットボタンになるためには、割り当てるべきなのは「ソフトウェアに特化した機能」ではなく「ハードウェアに近い操作」だと思う。
ダブルクリックボタンの有効性
ハードウェアに近い操作という点でまさにダブルクリックボタンは効率性、操作性向上にうってつけである。
そもそもパソコンのインタフェースとしては、できるだけ少ない動きで実行できるほうが操作効率的だという法則があると思う。
- いちいちキーボードから腕を離して掴み、そこからさらに手で動かして操作しないといけないマウス
- いちいちキーボードから腕を離すが、指先ひとつで操作できるトラックボール
- キーボードから腕を離す必要すらないローラーマウス
自分がたどってきたポインティングデバイスの効率化のように、ダブルクリックも一回で入力できた方がずっと効率的になる。
そして一番大きいのはその使用頻度の差である。
ブラウザの「戻る」「進む」機能と比較するなら、自分の使用頻度感覚としてはこんなイメージになる。
左クリック>>ダブルクリック>右クリック>>>>>>>>>>「戻る」>>>>「進む」
そう、体感的にはダブルクリックは右クリックよりも使用頻度が高いレベルなのである。
こう考えると、右クリックは一回で入力できて、ダブルクリックは二回かつ連続で打たないと認識されないというのは利用頻度から考えるとおかしい。
自分が90歳を超えて反射神経が衰えた状態でプルプルしながら操作してるとしたらダブルクリックすらできなくなってるかもしれない(というかその前に死んでるかもしれないが)。
ちなみにローラーマウスにはコピーとペーストがアサインされているボタンもあるがCtrl+CとCtrl+Vのショートカットに慣れてしまっているためまだ使いこなせていない。
が、慣れれば二つのキーをほぼ同時に押す上にホームポジションから指が離れるショートカットよりも、親指を伸ばすだけで打てるボタンの方が効率的になるのだと思う。
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