なぜTernとDahonの折り畳み自転車は似ているのか

独特な折り畳み機構と専門パーツで突っ走るブロンプトンを除けば、日本、アメリカ両方で大きくシェアを取っている折り畳み自転車といえばDahon(ダホン)を挙げることができる。

そして2011年創業で、その後一気に市場を拡大している新興勢力のTern(ターン)。



今回ブロンプトンの乗り換え候補を検討するにあたって、候補として比較検討したのもDahonとTernのモデルで大いに悩まされた。

というのもDahonとTernもハイエンドモデルは似ているものが多く、それこそスペック表で比較しないと違いがわかりにくいレベルなのである。

こちらはTern Verge。



Dahon Vectorと比べると、多少の違いはあるもののシルエットはそっくり。





むしろ同じDahonの別モデルとの方がよっぽど違いがでている

Dahon Broadwalkしかり、

Dahon Dashしかり。

ダホンとターンどっちがいいかと聞かれると、用途次第なのだがTernはハイエンドモデルが多い高級スポーツ折り畳みメーカー、Dahonは男女別、用途別からハイエンドまで幅広く揃えた総合折り畳みメーカーという感じである。

ただ上記で比べたように、ダホンのハイエンドモデルとターンの上位モデルはそっくりで、もうあとは好みで選んでいいくらいの差だと思う。

ターンとダホンの違いと経緯

ではなぜこんなに似ているのか。

もちろん「たまたま」ではなく、それはTernの設立背景に由来する

というのも、Ternの創業者はDahonの創業者、David Hon(韓德瑋)の妻と息子

これについて「のれん分け」のように説明されているサイトもあるが、実態は謀反独立に近く、実際にDahonは独立してTernを起業した息子であるJoshua Hon(韓安石)を訴えており、文字通り骨肉の争いを繰り広げた結果の反乱劇といえる(訴えは後に和解)。



となると似ているのも納得。見た目だけでなくパーツも同規格のものが多く、例えばシートポストの外径は33.9mmと、ロードバイクから見たら珍しい規格もDahonとTernは共通である(ちなみに同じ折り畳みでもブロンプトンは31.8mm)。

ちなみにDahon Vectorの発表が2010年、Ternの独立が2011年と考えると、むしろどっちも同じ人(Joshua Hon)が作ったんじゃないかと勘繰ってしまう。



まあ自分としてはどちらに肩入れするわけでもないので純粋に自分の求めるものに合った自転車を選ぶだけである。

創業者同士が親族関係にあるのにミスタードーナツのフレンチクルーラーは最高で、ダンキンドーナツのフレンチクルーラーは砂糖漬けにしか思えないように・・・。


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