フロントディレイラー FD-R8000
まずは簡単(だと思っていた)なフロントディレイラーから。
ダホンのフレームはブレイズオン(直付け)で、もともと付いていたSORAのフロントディレイラーもブレイズオンタイプだった。
ということで同じくブレイズオンのアルテグラFD-R8000を用意ということでして装着。
これであとは位置を微調整するだけ・・・と思ったら、チェーンとのアラインメントを調整するためのサポートボルトで問題が・・・。
ロードバイクへの装着ではサポートボルトを締めてフレームに押し当てていくことで角度調整をするのだが、そもそも折り畳みのダホンフレームでは本来(ロードバイクであれば)シートチューブがある場所にフレームが無く、いくら締めても空中をボルトが動くだけで角度調整ができないのである・・・。
しょうがないので、デフォルトのまま角度が多少ずれている状態で、左右の動き幅だけで変速を調整する。
左右(インナーとアウターのディレイラーの変速動作)でチェーンリングが変速できるように動きの幅を調整する一方で、あまりに際どいとチェーンと干渉して擦れてしまうので、角度がずれている分は左右幅だけでそのクリアランスも確保しないといけない。
結局後述するリアディレイラーの調整問題と相まって、リアがトップやローに動きすぎるとチェーンとフロントディレイラーが干渉していしまうので22速全て使えない状態になる。
とはいえ、レースに出るならまだしも、タイムを競っているわけでもない通勤で22速すべてを使う必要性もないので、ブロンプトンで乗っていた時の3速に比べれば半分の11速使えるだけでも段数的には3倍以上で十分なのでとりあえずはこれでフロントディレイラーは装着完了。
リアディレイラー RD-R8000-GS
リアディレイラーを外すとなるとチェーンも外す必要があるのでまずはチェーンから。
デフォルトで完成車についていたチェーンを確認するとコネクトピンではなくミッシングリンクだったのでチェーンを切らずに外せる。
パークツールのミッシングリンク外しを使って外す。
チェーンを外したらリアディレイラーをヘックスレンチで外す。元々ついていたのはフロントディレイラーと同じくSORAのモデル。
こちらもアルテグラのRD-R8000-GSを装着し、
チェーンも11速用のシマノ製にしてコネクトピンを付けて装着完了。
ローが34Tまであるのでミドルケージにしたのだが、シフターケーブルを張って動かしてみると、20インチの小径車&幅太のリムとタイヤではプーリー部分があわやリム部分と干渉してしまいそうになってかなり窮屈。
さらにフロントディレイラーと同じように位置調整に限界があり、普通にハンガーに装着してもアライメントが微妙にずれていたり位置がうまく決まらなかったりして、11速の 全てが使い切れない。特にトップ1~2段とロー1~2段はディレイラーの角度によるチェーンのズレが発生していることもありうまく入らない。
まとめ
ということで、スペック上はフロント2段、リア11段の計22段になったのだが、折り畳みフレームの構造上チェーンラインのズレやフロントディレイラーのチェーンガイドとの干渉で使えない部分が出てくるので捨てる段もある。
となると段数的には9速の18段変速と結果としてはあまり変わらなかった部分もあるが、一方でそもそもドロップハンドル化したのですごく乗りやすくなった。
ロードバイクとポジション的な親和性も高まったので、自転車通勤をしながらトレーニングにも役立てるという目的にはかなり貢献度は高かったと思う(ステムの高さが固定でハンドル位置が高いのには不満が残るが)。
またSORAのときは変速がきちっと決まらなかったりしたこともあるが、そこはやはりアルテグラか変速の決まり具合が良く そのレスポンス性の良さはストレスの低下に役立っている。
一方で冒頭で書いた通り、折りたたみの宿命としてケーブルテンションの緩みと張りが折りたたむたびに発生し、ケーブルのテンションが微妙にずれることなどしょっちゅうなので、それによってはテンションが微妙に変わって変速の決まり具合が微妙にずれてしまうということも起こっており、そこはまだまだ改善が必要である。
現時点での対応方法としては、折りたたみ前にフロントはアウターに、リアはトップとローの中間の段に入れてケーブルにテンションがかかった状態にすることで、折りたたんだ際にもともとの許容範囲を越えてテンションがずれることを防ぐことに成功している。
それによって、ケーブルが緩みすぎてSTIシスターの中でタイコ部分が挟まってしまったりといった致命的な不具合はなくなったが、もっと根本的に直すならケーブルルーティングを見直すなり、ケーブルを固定するためにフレームに手を加えたりしてテンションが一定になるようにするとか、以前リッチーのブレイクアウェイで使ったようなケーブルの途中で切り離したり結合したりできるクイックコネクターを使う方法もあるかもしれないが、2秒で折りたたんですぐに乗車状態にできると言う折りたたみにかかる時間のメリットとのトレードオフになるかもしれない。
結局、走行性能と折りたたみ性能は相反するところもあり、折りたたむ必要がないロードバイクではそんなことを気にする必要もないし、折りたたみのダホンやブロンプトンではそういう問題も出てくる。一方で、リッチーのブレイクアウェイやバイクフライデーのように、(折りたたむというより)輪行のために分解するという用途の場合、もっと時間をかけて完全に分解&組み立てという形になるので、個々人の環境や利用用途次第で最適解は変わってくるのだと思う。
そう考えると、1日2回折りたたんで、できるだけ折りたたみ時間を短くしたいという今の用途ではこのあたりが落としどころなのかもしれない。
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