建て付けの悪いドアの蝶番を直す

年末に時間を取られたのがドアの修理。

コロナで大変だった1年の年末を迎えようとしていたとき、家の中のドアが閉まらなくなった・・・。

ドアの種類はアメリカでよく見かけるこのタイプ。



どこぞの有名なデザイナーがデザインしたのか、建築なんたら法に根拠があるのか理由はわからないが、「なんでやねん」ってツッコミたいくらいこのデザインのドアがアメリカ中で見られる。オープンハウスで5軒見に行けばそのうちの大半、ヘタしたら全ての家で同じデザインのドアを見かけることができるだろう。



調べてみるとスラブドアというタイプのドアらしく、他のデザインもあるのだが、よく見かけるのは決まってこの、2つの小さい長方形と4つの縦長長方形のデザインばかり。



で、そのドアの建て付けが悪くなり、ドアフレームと干渉して閉まらなくなってしまった。



ドアフレーム周辺をチェックしてみると、ドアの上側にあるヒンジ部分の番い(つがい)が緩くなってしまっているのがドアが傾いた原因だった。



最初はネジが緩くなってるのかと思い、試しにネジを締めてみる・・・が、まるでバカになったネジのようにどこまで回しても空回りして、締めている手応えがない。



どうやらドア内のネジが填っていた部分の木が削れてしまい、ネジ穴が広がってネジの保持力がなくなった結果、蝶番が外れかけてドアが傾いてしまったようだ。



なぜいつもドアの上側が傾くか

ちなみにあくまで実体験上だが、アメリカの家では「閉まらないドア」というのは少なくない

これまでいろいろとオープンハウスでチェックしてみたときも、閉まらなかったりドアフレームと擦れて力を入れないと閉まらないとかいうドアがあった。

特にアメリカは中古市場の規模が大きく、日本に比べて中古物件が多いので、ドアの建て付けだったり、元栓がちゃんと閉まらなかったりとかいう、新築では起こらないような経年劣化による不具合は多い。以前も書いたが、自分が前に住んでいたブルックリンの家は築90年ほどでリノベーションをしながら住環境を保っている感じなのだが、リノベーションして見た目綺麗になれば新築と同様の値で不動産市場に出回る。

閉まらないドアを見て気付くのは、そういうドアはドアハンガーを使っているパターンが多いということ。



ドアハンガーは追加でドアに荷重を常時かけている状態になるので、掛けるものが重くなればなるほどドアの蝶番に負荷がかかりやすい。



ドアハンガーで閉まらなくなったドアを見てきたので、できるだけドアハンガーは使わないように気をつけていた。が、それでもドア自体の自重があるので、蝶番から離れた部分に下方向の荷重が強くかかり、結果として取っ手側が下にズレてドアが閉まらなくなった。実際、建て付けが悪くなったドアをみていただくと、取っ手側の上部が)にずれてフレームと干渉するパターンばかりで、逆方向の(ドアの下部が右にずれる)干渉はめったにない



まあちゃんと取り付けられていればそんな簡単には外れないのだろうが、アメリカの施工は大雑把だし、今の家も築70年近くになるので前の(さらにその前の?)家主がいつドアを取り替えたかはわからないが経年劣化もあるだろう

削れたネジ穴を修理する方法

原因が蝶番にあるとハッキリしたので、ドアの買い換えまでしなくてもネジ穴を修理するだけでいけそうである。

少しネットを調べてみると、爪楊枝と木工用ボンドでネジ穴を塞ぐ方法が紹介されていた。



これでもいけるかもしれないが、せっかくだから専用ツールがあればそれでしっかり直したいと思い調査を続けてみる。

と、Amazon.comでこんなものを見つける。アンカーとしてネジ穴にいれて固定力を増やすもの。



さらに調べてみると3Mからこんなものも・・・。液体状のフィリングをネジ穴に入れて固め直すものらしい。



そして3Mと同じような感じで評価が高いこんなメーカーのものも。どっかで見たことがあると思ったら、以前ヒビが入った壁の修理にと多めに購入し、まだ家の中に残っているものだった。



なんだ欲しいものが既に家にあったのかということで、棚から探し出していざ修理を始める。

1度目のチャレンジ

この写真の右上にある例と同じように、アタッチメントをつけてネジ穴に流し込む。



完全に乾いて固まるまでには24時間必要とのこと。

ネジはネジ穴が固まってからはめ直せばいいので待つ・・・。

が、自分のドアの場合、蝶番が外れきっていないので、液体が蝶番とドアの間に入り込んで固着されてしまい、逆に少し外れた隙間が出来た状態で固着されてしまった

その結果、固まったあとでいくらネジ穴を締めても蝶番とドアに隙間ができたままなので傾きが直らない。

しょうがないのでマイナスドライバーで蝶番とドアの間に入り込んで固着したボンドをガリガリ削り取ってやり直す羽目に。

ということで初回は失敗。

2度目のチャレンジ

ドア修理2日目(下調べも含めると数日経過)。

前回の失敗を踏まえ、今度はドアと蝶番を密着させた状態でボンドを注入してその状態のまま固める。

逆に固まりきるまでに動かしたり、傾いたりしてズレた状態で固定されると大変なので、また固着したあとに実はずれてましたということになるのだけは避けたい

そもそも閉められない状態になったのが問題なので、閉めた状態でネジ穴部分が固定されるのを待つのが一番安心

とはいえ、クローゼットのドアとかなら別に24時間我慢すればいいのだが、今回問題が起こったドアはユニットバスのドア。

さすがに24時間トイレや洗面台やシャワーを使えないのは困るので開いた状態にしつつ、薄い本を下に挟んで番いから一番離れた箇所が持ち上がった状態(=ズレが解消された状態)になるように固定する。

そのままボンドを注入。

今度は半日経ったところで、半固まりの状態でネジを締める。今回は蝶番とドアを密着させており、すでに「あるべき」状態になっているため、このままネジが締まってボンドと密着した状態で固定されてくれれば保持力が保たれるだろう。



そして翌日、下に挟んでいた本を外してドアを閉めてみると問題なく閉まってくれた。

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