香港映画、燈火闌珊(消えゆく燈火)を見て思ったこと

香港映画の燈火闌珊(A Light Never Goes Out)を見たのでレビューというか備忘録です。

東京国際映画祭でも『消えゆく燈火』という邦題で上映されたそうです。

テーマはネオンサインで、香港のネオン(霓虹)に囲まれた街並みを懐かしむには最適な映画。

香港のネオンサインといえばかつて攻殻機動隊でも舞台になっていたことが思い出されます。

ちなみに香港の雑誌、CityLifeによると、ここ20年でネオンサインの数は9割減ってしまったとのことで、昔のネオンサインでごちゃごちゃしてた香港の特徴がなくなって普通の大都市みたいになってしまっています。

※ここからネタバレになるので映画を見る予定の方はご注意ください



燈火闌珊の映画ですが、一言で書くと亡くなったネオン職人のあとを継いで残された家族と弟子が頑張るというもの。

夫を失って落ち込む妻が、自殺しようとしていた弟子に出会うことから始まり、最後には夫の心残りだったネオンサインをみんなで力を合わせて完成させるほどに。

夫の喪失とネオンサインの喪失が重なるようにストーリーのメインテーマとしてそれぞれ交錯していきます。

ちなみに香港のネオンサインに興味がない人には単なるヒューマンドラマ的な映画かもしれませんが、近々結婚予定の娘は彼氏と一緒にオーストラリアへの移民を考えていたりで、移民潮の香港の社会問題を垣間見させてくれます。

香港好きにとってはむしろメインストーリーそっちのけでネオンの興亡の歴史を感じながら見れるのもグッド。

なお、香港ではネオンライト展「Vital Signs 霓續」が開催中ですが、その中に映画の中で使われたネオンサインも展示されています。


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