UCIレース日記第二十一戦:最悪のレース

先週日曜のレースは、考えてもみなかった敵にしてやられることになった。

まず土曜の晩、付き合いで友人宅に遅くまで集まることになり、家に帰ったのが夜の1時。通常、レース当日は5時に起きているのだが、4時間睡眠では少なすぎる。

幸い、通常6:30開始のレースに対し、今回は6:50開始であるので、一気に準備をすることを考えてギリギリの6時に目覚ましをセット。

眠気を抑えながらなんとか起きて、準備を一通り済ませて出発。

レース会場に到着していつものように受付を済ませる。

今回はカテゴリー4はカテゴリー5と一緒に走る。レースの距離は30マイル(48km)。プロスペクトパークは1周3.38マイル(5.4km)なので9周となる。


■レース開始

レースが始まる。今回は山岳賞もなければスプリント賞もない。おまけに寝不足で体力を温存させておきたいので、集団の中盤~後方で周回を続ける。

5周目あたりから、ちょっとじわじわと上がっていった方がいいかなぁーと思い始める。

これまでの捲くり戦略では、最後の2周くらいから一気に上がっていく方法を採っていたが、集団の中でゆっくりと上がっていった方が、より確実に安全に前に出れるのではないかと考えてのことだった。

まだ残り4周もある状況では、ポジション争いも激しくなく、比較的簡単に前に上がっていくことができる。そして5周目が終わる頃には前に出すぎたのか、すでに前方5人くらいの集団の中に入ってしまった。

その中には同じチームが二人おり、彼らと面識はないものの、チームメイト同士声を掛け合って進む。

そこでPro/Cat1-2-3カテゴリに追い越され徐行。徐行後にアタックがあったり、それを潰したりしながら、集団の前方で7周目を終える。

すると周りから、「これがファイナルラップか」「いや、まだ一周あるはずだ」「ファイナルラップの鐘も鳴ってないじゃないか」といった声が上がってくる。そういえば、自分も8周という文字をレースのウェブサイトで見た気がした一方で、確かに30マイルと書いてあったのを覚えていて、周回数に換算すると冒頭で書いたとおり9周になるはずである。

結局、「8周か!?」「9周じゃないのか!?」といった話しを交わしつつ、その間にちょこちょこ抜かされて集団の前方~中盤の間、前から15番目前後に。

その場では「9周」の方が優勢で、今は8周目だという認識で進んでいく。

8周の終わりに近づくに連れて、集団のスピードが上がっていき、先頭はスプリントのような状態になっている。

8周という憶測も飛んでいたので、8周と勘違いしたレーサーたちがスプリントしているのだろうと思いつつ集団についていく。

と、前方のゴールラインで両手を挙げて喜んでいるレーサーが。そして周囲から拍手と写真のフラッシュ…

あれ、終わった?

と思った瞬間、ゴールラインを超えた10mほどのところで大クラッシュが発生

大クラッシュといっても巻き込まれた人数は5人ほどだが、空中に高く放り出されて180度回転、背中から倒れるレーサーも。

自分は距離があったので減速して避ける。

一緒にレースをしていたチームメンバー2人も9周だと思っていたとのこと。お互い自己紹介しつつ、「次は3人で1,2,3フィニッシュを決めよう」と言われる。


■考察

ちなみに、これまでのレースでは、ほぼ全て、ファイナルラップの前にスタート・フィニッシュラインで鐘が鳴らされる。競輪の鐘(ジャン)と一緒である。そして常に「~ LAPS TO GO」(残り~周)というプラカード的なものが設置されている

さらに、これは毎回あるわけではないが、運営の人が「あと~周だ!」と叫んでくれることもある。

が、今回はそれがまったくなかった。叫んで伝えてくれるのがなかったのはともかく、鐘が鳴らなかったり残り周回サインが出ないのは運営としてお粗末と言わざるをえない

ぶっちゃけ今回のレースは運営側にしてやられた感があり、運営に裏切られた感もある。

周回数の通知がきちんとされないということは、レーサー同士の認識にも違いを生み、ちゃんとしたレースや駆け引きが実現しない

レース中に、頭に浮かんだ、「8周という文字をレースのウェブサイトで見た気がした」と、「確かに30マイルと書いてあった」であるが、帰宅してから確認してみる。

まずはレースの距離。確かに30マイルとなっている。



次に同じレースの別の記載。8周となっている。



30マイル(9周)も8周も、どちらも記載されていたのだが、そもそも両方で距離(周回数)が矛盾している。Cat4/5だけでなく、40マイルなのに8周と記載されているMasters等々もめちゃくちゃである。

明らかに運営側のミスであるが、それこそこの矛盾をあらかじめチェックしておいて、レース開始前に運営再度に確認すべきだった。

これもいい教訓かもしれないが、とりあえず今回のチームが開催するレースには今後出ることはないと思う。

まあ集団の中でじわじわと上がるという練習が積めたということでよしとしたい。


4 件のコメント :

  1. こんにちは。
    先日プロテインのことを教えて頂きたく、質問したものです。早々にお返事頂いただくだけでなく、記事まで上げていただきありがとうございました。質問している矢先に体調を崩しましてお礼が遅くなり大変失礼致しました。
    ところで、実は、8月の12日~16日までアメリカ(LA)へ出張へ行くことになりました。そこで、今の円高と元々安いことから補給食とプロテインを大量に買い込もうと思いました。そこで、おススメにあったプロテインを早速購入しようと思うのですが、オススメのものは、GNCのものでよいのですよね?いくつか掲載されていたので、ご質問させて頂きました。
    もし、そのほかオススメがあれば教えていただきたいです。
    また、ここ数カ月でコンディションを落とす(風邪引くなど)してなかったのですが、何か予防策、ないしは、コンディション下がった後にしていることなどあれば教えていただきたいです。
    お時間作れる際で構いませんので、お返事頂ければ幸いです。

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  2. レースの開催って所属チームが持ち回りという言い方おかしいかもしれませんがそれぞれチーム単位で主催者と
    なる感じなのでしょか?
    日本のようにたとえばJCRCなどの団体が開催するのとは少し違うのですかね・・
    なので記事のように主催するチームによって今回のような若干のトラブルみたいな事があるようですね。
    どちらにせよ要項と実際の周回数が違うというのはかなりキツイというか確かにやられたって感じですね。

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  3. お役に立ちましたようでなによりです。
    私のオススメのプロテインはエントリにもあげさせていただきましたGNCの「Pro Performance AMP Amplified Wheybolic Extreme 60(長い…)」になります。
    ただ、GNCのTop of the lineだけあってさすがに高いです($65.99)。
    この点、Buy One Get One 50% OFFセールや、ゴールドカードと組み合わせることでディスカウントできます。
    Buy One Get One 50% OFFセールは、「1つ買うと、もう1つが半額」つまり、両方併せて25%引きになります。が、いつもやっているわけではなく、大体1ヶ月に1回、1週間くらいこういったディスカウントがあります。
    ゴールドカードは、毎月第一週に、会員は20%引きになります。この点、新規会員登録と同時に買えば、第一週でなくても20%オフされるようです。
    ゴールドカード会員は確か$10ほどかかりますが、上記プロテインを二つ買えば$26引きになるので、トータルで見れば、今後使う予定がなくてもゴールド会員になっておいた方が安くなると思います。この二つのディスカウントで、一昨日1個あたり$39で購入しました。
    他にもMuscle Milkなどは美味いプロテインとして新鮮だと思うので、試してみてはいかがでしょうか。
    コンディション調整については、私の場合では、毎日ペダルを回しつつも、無理をしないようにするよう心がけています。
    毎日ペダルを回すのは言わば自分のコンディションやバイオリズムを知るためでもあり、オーバートレーニング気味かどうか等もわかりやすくなります。
    そしてオーバートレーニング気味であったり、末梢性疲労と中枢性疲労(いわゆる肉体的疲れと精神的疲れ)を感じたりするようであれば、アクティブリカバリー気味に軽く回すことでコンディションを調整します。
    疲れからの回復やそもそもの予防について一番大事だと思うのは、規則的かつ適度な運動、栄養、休養に尽きると思っています。
    「規則的な生活、早寝、早起き」と言うと、すでに耳にたこができるほど子供の頃から聞いているフレーズで、一見当たり前にように見えることですが、だからこそ重要かつ見落としがちで、実際私も休養に関しては慢性的な不足状態に陥っていると感じています。
    ランス・アームストロングと(彼のコーチであった)カーマイケルの著では、トレーニング中は8時間~10時間の睡眠が必要とされています。私の場合、仕事や付き合い等々あり、短いときで4時間、長くても6時間で、7時間寝れれば嬉しい方です。ただ、上記理想的な休養時間に比べると短すぎで、トレーニングの効果や回復の効率を悪くしてしまっていることは否めません。

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  4. あまり知らなくてお恥ずかしい限りですが、日本ではJCRCが各レースの開催、運営までされたりするんですね。担当者は違ってもいつも同じ団体がレース運営にあたれば運営の質というかスタンダードが統一されると思うのでうらやましいです。
    アメリカでは、フランスに本部を置くUCIの下部組織として、USACという組織があり、米国で統一された自転車レース管理を行っています。例えば、登録選手の管理、ライセンスの発行やアップグレードの基準統一、獲得ポイントや全米、州ごとのランキング等です。
    一方、レースは全米各地で毎週行われており、USACはそこまで巨大な組織ではないので、レースの運営まではUSACの職員ではまかなえきれていません。そのため、レースを開催したい地元の、USACの登録チームが、レースを行いたい旨の申請をUSACにして、USACに承認されたものが(UCIルールに沿って、ポイントもついてアップグレードの対象にもなる)公式のレースとして認定されます。
    そのため、実際のレース運営は、UCIの下部組織のUSACの下部組織のチームが行うことになり、登録チームによって人やコミュニティ(欧米だったり、黒人中心だったり)が異なるので、レースの運営における手際・不手際にも違いが出てきます。ちなみに、全米チャンピオンシップだったり、一部のレースはUSACが運営まで行うようです。
    まあどちらにしろ主催チームによって運営が異なるのは勘弁してほしいところです…。

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