もともとロングアイランド一周ライドの数日前に痛み出したもので、不安がありながらもなんとかライドを完遂、その後予約をして歯医者に通ったものになる。
■ニューヨークの歯科
ぶっちゃけ、アメリカの歯科は日本よりも進んでいると知り合いから聞く。
というか日本とアメリカ両方経験した人の話しを聞くと、アメリカの歯科は進んでいると聞くことはあってもその逆を聞いたことは一度もない。
実際にネットサーフィンをしていたらこんな記事が。
そういえば今回、生まれて初めてラバーダムを使った(というかそれがラバーダムという名称であることすら知らなかった)。
日本では実際ラバーダムをかけられたことのある患者さんは非常に少なく、それが故、ほとんどの患者さんの歯で取り残しによる虫歯が発見されます。
(「医療法人社団エチカ」のウェブサイトより)
ニューヨークにはいろんな歯医者があるが、自分は日本語が通じる海外邦人用の歯医者に。
といっても先生はアメリカで歯科医師になった台湾人。
■治療中の意識
レントゲン(X-Ray)を撮って診てもらったら、神経を抜いてクラウンを被せる治療が必要になり、神経手術が必要だとのこと。
不安を持ちつつ今日、当日を迎えたわけである。
まずは塗り麻酔を歯茎に打って、そこから注射麻酔をする。
そして神経を抜くことに。
神経を抜く手術のことは、根管治療という。
「神経を抜く」というので、自分はてっきり細いピンセット的なもので神経を掴み、根っこから切り取ってぶち抜くのかと思っていた。そしてそのときの痛みは想像を絶するものだと思い、引っこ抜く瞬間を待ち構えていた。
途中、麻酔の効きが甘かったのか脳天まで突き抜ける痛みが走る。恐らく麻酔が効いてない歯髄に直接ドリルがあたったのだろう。
「ァガ、ガ・・・」と、声にならぬ叫びを上げて制止、再度麻酔を注射してもらう。
ただ、まだ神経を引っこ抜くような作業はしていない。
が、いつまで経っても引っこ抜く作業をしない。そしたら先がドリルのようにグルグルしている待針的な細い針を歯茎に突き刺してくるではありませんか。
もしかしたら神経を抜く作業は既に終わっていて、抜いた後に神経の代わりとなる支柱(この針のこと)を入れてるのではないか。と思った。
そしたら、せっかく刺した針を抜いてしまうではないか。
そして別の針を掴んでさらに刺しては抜いてを繰り返している。
「あらら、こりゃあ何度も抜き刺しを試してどの針がいいのか確かめてるのかなぁ」
などと思いつつ、といっても自分は何も出来ない、まな板の上の魚のような状態なので、すべてを先生に託して耐えるだけである。引き続き先生は針を刺しては抜きを繰り返し、挙句の果てにはドリルのような針をグリグリ上下に動かして歯の中の周りを削っていく。
1時間以上その作業が繰り返され、こちらも精も根も尽き果てたときに、受付の人が来て「次の方来られましたー」。
そしたら先生の作業速度がこれまでの三倍に!
「エゴだよ、それは!」と思いつつも、いきなり作業速度が速くなって雑になってないか心配になりながら身を任す。
しばらくして治療終了。
最後に詰め物を固定させて終了。って詰め物を固めるときに熱い機械で固定させるのだが、自分の口からシュワシュワと煙が・・・。おそろしや。
で、終了したあとに実際のところを確認してみた。
■根管治療の内容
根管治療とは、神経を抜いた穴に、根管充填という詰め物をして、クラウンを被せる治療となる。
詳しくはこちらのページを参考。
この点、「神経を抜く」とは、別に糸状の神経を引っこ抜くのではなく、歯茎に埋まっている神経を、ドリルで破壊し、ほじくり出す作業である。
つまり、上記の針は、リーマーという神経ほじくり出し用の専用器具で、「支柱を何度も刺し直してる」と思っていた作業こそが、実は「神経を抜く」作業だったのだ。
というわけでレントゲンで先生が読影をしつつ神経を根こそぎかき出して終了した。
これも日本では、レントゲンや顕微鏡を使わずに、目視だけでやることがあるため、虫歯や腐った神経の部分が残って後遺症を残すことがあるらしい。
というか疲れた。
治療時間は約2時間弱。
口を開け続けていたため、閉じると顎がすごく痛い。
もう二度としたくないあなぁと思った。
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