普段は2人の子どもの面倒+義父のお世話もあってまったく手が回らない我が家だが、あらかじめ家族には了解をもらって出発。
準備
ロードバイクで実走したのは2018年10月、ロサンゼルスのレース以来なので約2年ぶり。
ということでまずはこんな状態のロードバイクを実走できる状態になおす。
サドルポジションをいろいろ試してみようと導入したが、実走するにはほど遠いセッティングとなっているサドル(というよりやぐら)を元に戻す。
クランクもダホンにしてから170mmを使ってしっくりきていたので170mmに戻したかったが、ロードバイクはまだ180mmのまま。
せめてパワーはとれるようにと、とっくに電池が切れているStagesの電池だけ交換する。
が、それにしても埃を被ったロードバイクが痛々しい・・・。
ロードバイクで実走
朝8時半集合だったが最近は摂氏一桁台でアームウォーマーが必要なほど寒くなってきたのでとりあえず身体を温めようといつものようにルームランナーで走る。
11kmほど走ったところで準備をして出発、Wさんやいまっちさんらと合流。
が、やはり家の中でセットアップした状態と実際に外で走った状態では随分違い、特にサドルポジションを直す。
そこから以前のように9W(という幹線道路)を北上して懐かしいルートを走る。
ところがまったくペダルが踏めず、すぐに疲れる・・・。
周りは普通に走っているので自分が弱くなっているだけ・・・・?
ふとパワーメーターを見ると出力が全く出ていない。
思いっきり踏んでも200Wを越えているくらい・・・だと・・・。
結局その後もまったく出力が出せず、集団から千切れるたびに回収してもらったりとずっと低空飛行のまま。
なんというか、ウルフ金串になった気分・・・。
昔はもっと走れてたとか・・・過去に囚われた亡霊か・・・。
結果考察
なんでこんなにパフォーマンスが悪かったのか。
まずはログ確認。
と、真っ先に目立つのが出力が低すぎること。
ひーこら追い込んでいるときでも200W~250Wくらいで、毎日通勤帰りの坂で体重×10倍出すとかやっていた以前と比べるとスプリントにすらなっていない・・・。
一方でこちらは2年前のレースで年代別2位に入ったときのログ。
40分近く余裕で200W超の出力を出していた当時※と比べると、200Wですら維持できないという堕ちっぷり(※Avg Powerが平均185Wになっているのは白バイ誘導のパレード区間を含んでいるため)。
さらに20分間の最大出力を見てみると当時は234Wで約4.8w/kg。
一方で今回は当時より3kg以上太っているのに167W(≒3.2w/kg)という驚きの数字。
もちろんサドルセッティングがしっくりきてなかったとか、クランク長が180mmのままだったとか、その前に11kmランニングして疲れてたとかはあるが、そんな見苦しい言い訳で説明できるような差ではない。
ということは単純にペダリングに使う筋肉が思っていたよりも削げ落ちていたというのが残酷な現実だろう。
そういえば心拍数はどうだったんだ・・・と思ってチェックしてみると・・・。
心拍数が全く上がっていない・・・。
気持ち的には思いっきり追い込んでもう踏めないくらい疲れ果てていても、心拍数で見るとまったく高強度域に入っていなかったことがわかる。
ランニングで走ってるから心肺機能は十分と思っていたが、逆にいえば心肺機能よりも先にペダリング用の筋肉が疲れ果ててしまい、筋肉不足がボトルネックになっていたということか・・・。
たしかに出力はボロボロに落ちていたが、安静時心拍数はむしろ自転車通勤していた3月以前よりも調子が良い。
ちなみにライド中も「トルクより回転で稼ごう」と思ってケイデンスを上げて心肺機能で回そうとしたが、そもそも「速くペダルを回す」ための筋肉や神経系が衰えていたためにそれすらできなかった。
そういえば3月9日に最後の自転車通勤をして以降全く乗っていないので、6カ月以上ペダリングに使う筋肉を全く使ってなかったことになる。
平日毎朝晩、まあ雨が降ったり金曜はリモートワークだったこともあるのでそれを差し引いても週に8回は自転車トレーニングをしていたのが、一気にゼロになってそれが6カ月続いたら筋肉が衰えていない方がおかしい。
6カ月入院して寝たきりだった人が、リハビリ無しにいきなり歩けと言われるのと同じようなもので、自分でも驚くくらい自転車のための筋肉が衰えてしまっていたのだろう。
なお、ロードバイクに乗るのは2年ぶりで折り畳み自転車(ブロンプトンとダホン)は6カ月ぶりだが、そもそも2年前もロードバイクに乗るのはレースのときくらいで、普段は折り畳みで自転車通勤トレーニングをしていたので、ペダリングに使う筋肉は折り畳み自転車でも養えるということは自分自身の人体実験で証明済み(まあクランク長やサドルやポジションはロードバイクと同じようにして、ダホンもドロップハンドル化したりと「似非ロードバイク風」にはしたが・・・)。
が、さすがに全く乗らなかったらダメだというがよーくわかった。
今回のことはショックでありつつ、一方で理不尽ではないので、客観的に見ればショックを感じなくてもいいのかもしれない。
つまりは至極当然に筋肉の原理原則があてはまっただけともいえる。
継続性の原則
トレーニングを辞めてしまうと筋肉は次第に衰える。基本的には筋肉が付くのと同じくらいのペースで落ちると言われている。ただし、長年に亘って継続してトレーニングを続けていた場合はその限りではない。
特異性の原則
筋肉は、その動きの早さや動かした角度、力発揮の仕方など実際にトレーニングした様式に合わせて特異的に成長する。
意識性の原則
トレーニング効果を高めるには、モチベーションを持ち、筋肉に対してどういう風に動いて欲しいかをイメージする事が重要。
筋肉の記憶力
例えば、元々50kgしかベンチプレスできない人間が、100kgベンチプレスできるようになるには、普通、年単位のトレーニングが必要であるが、一旦100kgベンチプレスできるまで鍛えた人間がトレーニングを出来ない事情により衰えて50kgしかベンチプレスできなくなったとしても、100kgベンチプレスできるまで回復するのにそれほど時間はかからない。たいていの場合2〜3ヶ月のトレーニングで最大筋量に近い力を取り戻すことが出来る。
ウエイトトレーニング - Wikipedia
ランニングをするようになってから痛感したのは、ランニングと自転車で使う筋肉が全然違うということ。
大腿四頭筋もペダリングは短縮性収縮だが、ランニングは着地筋と呼ばれるようにほぼ伸張性収縮。
同じように股関節を伸展させる大腿二頭筋も、股関節角度が違うためにランニングと自転車では収縮する箇所が違い、まさに特異性の原則の最たるものといえる。
この原理原則は無慈悲でありながらも希望も残っている。
それは純粋に、使えば鍛えられるし、使わなければ衰えるという自然で残酷で公平な現実。
ということで埃を被ったローラー台でも引っ張り出そうかなと思う良い機会になった。
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