UCIレース日記第六戦目:初のセントラルパークレース

事前の天気予報では14度~17度だったが、実際に出発前に確認すると9度。

まあ先月(氷点下だったり・・・)に比べればよっぽどマシなので気合いを入れて出発。



今日はセントラルパークなのでブルックリンから自走で行く。

自転車通勤をしていたおかげで、自走の場合何分くらいで着くかの感覚が掴めている。地下鉄だと待ち時間次第で10分~20分のずれは平気で出るため、こういうとき自転車だと時間がずれにくい

予定通り受付クローズの5分ちょっと前に到着。すでに屈強な戦士どもが揃っている。



今回のレースで一番嬉しいのは、NYPDを気にせずセントラルパークを思いっきり走れること。すでに自由に走れなくなった今となっては、途中で千切られて一人旅になったとしても、自由に走れるだけで参加する価値がある



ちなみにスタートラインは79丁目、メトロポリタン美術館手前の丘の上。



レーススタート直前。ふと見るとPowerTapを付けたレーサーやら、フルカーボンサドルを付けたレーサーやらも。フルカーボンサドルなんてロングライドだとお尻が持たないだろうから本格レース向けって感じだなぁと思いながら開始を待つ。




■一周目

レース開始。やはりセントラルパークでの開催だけあって参加リミットのほぼ50名が出走。

一周目。二連続下りカーブの手前でいきなり自分の左前を走っていた二人が接触転倒。自分とは少し離れていたので巻き込まれることはなかったのだが、急ブレーキをかけて大きく右へ避けたので集団から離されタイムロスとなってしまった。結局後から聞いた話では、そのあと後ろの四人が巻き込まれ、さらに後続の数名も巻き込まれる大クラッシュとなったらしい。有象無象のレーサーが参加するCat5ではやはり先頭集団につくようにしていた方が今後も安全か・・・。

その後、急カーブを過ぎて、上りを越えて少し経ったところでやっと集団に追いつく。

そのまま集団内で休みつつも、時折やってくる振るい落としに付いていく。

が、セントラルパーク南端を過ぎて北上するところで自分の周り三人くらいが遅れ出す。

馴染みの黒人くんの後ろについていたのだが、彼が「先行け!俺の屍を越えて行け!」という感じでジェスチャーをするので、彼を越えて先へ。すると既に前と5メートル以上離れている。

ま、まずい。と思ってペダルを踏むが、どんどん離されていき、先行集団を前に見ながら結局一周目のゴールラインを5秒~10秒近く離されて切る。14分53秒


■二周目

一人旅となってしまった二周目。

黙々と一人旅を続けるが、冒頭でも書いた通り、セントラルパークを自由に走れなくなった今ではこうしてセントラルパークを思いっきり走れることだけでも楽しみながら走れていた。そもそも自由に走れていた頃でも、観光客や他の自転車が邪魔だったりすることが多かったので、交通規制をしてレース用に開放してくれる状態は最高である。

セントラルパークの南端でHTC Columbiaのジャージを着た奴を抜く。というかもちろんレプリカジャージなのだろうが、実際にニューヨークのProカテゴリでは本物のサーベロテストチームの選手が走っていたりするからすごい。

で、しばらく走っているとさっきのHTC Columbiaが着いてきている。ゴールライン手前でトレインを組むような形になり、スタッフの「あと一周!」の声を聞きつつ二周目のゴールラインを切る。ということで二周目はほぼ一人旅で17分20秒


■三周目

HTC Columbiaとしばらくトレインを組んで進むが、上りのところでギアをガチャガチャ軽くしてヘロヘロになってヒーコラヒーコラバヒンバヒン言っている。自分はギアをアウターロー(53-21t)に入れていたのでペダルを重めにしてしまったが、彼よりは余裕あり。

しょうがねえなぁと思って先行してそのまましばらく走る。

その後南端手前で赤いジャージを着たレーサーも抜く。と、その瞬間一気にHTC Columbiaが上がってくる。

「お前、生きとったんかー!」と思いながらも彼に着く。すると赤い野郎も気合いを出して着いてきて、お互い示し合わせることもなく、即席三人トレインのできあがり。まさしくメイン集団追いつき隊のできあがりである。「追いつけ、追いつけ」の声援を受けつつ三人で走る。といっても距離的にもう追いつくことは不可能だが・・・。

そして北上ルートに入り、ゴールまで残り3分ほどのところで赤い野郎が先頭でヘロヘロに。

盛んに後ろを振り返るようになり、「俺もうダミだ~。みんな前行ってくれ~」とヘタり出す

一方でそんな赤い野郎の弱りっぷりを見つつも動かないHTC Columbia。

もちろん自分も最後のスプリントに気を留めてはいたのだが、もうメイン集団から離されているのでしょうがないと思い、ヘタった二人を抜いて先行する。

そのまま最後のゴールライン手前の坂まで走る。

が、最後の最後で二人が一気に出てきて自分をパスしていく

「お前ら、あのヘタレぶりは嘘やったんかぁー」と孔明の罠にはまりつつゴール。16分40秒

とはいえ、お互い即席トレインを組んだ仲間で声をかけあって終了。

その後他のカテゴリレーサー達が周回していくのを見ながら体を休めた。




■反省と総括

メイン集団からは離されてしまったものの、途中で二人回収してトレインを組んだり、番手と先行の妙を味わえたりと楽しめたレースだった。というかレースを楽しめる余裕が出てきたということか。

離された内容としては、自分はちゃんと周囲の選手に着いていたのだが、その周囲の選手自体が遅れだして結局メイン集団から離されてしまった。もっと集団全体の流れを読み取る力が必要である。つまりは、一度集団から離されてしまうと追いつくまでに体力を使ってしまう。一方で、追いつける状態=集団が休んでいる状態であることが多いので、追いついた方は体力を使った直後に、集団はまた速度を上げる状況になり、一度離されるといわゆる集団のリズムからずれてしまう

と同時に、基礎トルク力をもっと磨かねばと思い知らされた。そもそももっとちゃんとしたトルク力があれば、集団から遅れることもないし、離されても簡単に追いつけるだろうに・・・。集団についていくスプリントと、集団内での回復能力。つまりはインターバルトレーニングがもっと必要である。

あと、ロードレースは機材スポーツでもあるがゆえに、「走行力 = エンジン + 技術 + 機材」である。これまではエンジン+技術だけに焦点をあてていたが、ここらで機材に一味加えようかと思っている。こちらの詳細はのちのエントリででも記載したいと思う。

それにしても、去年の2月9日、Cat4のセントラルパーク平均が14分36秒だったことを知って途方に暮れていた自分が、まがりなりにもセントラルパークで14分台を出せたことはある種の達成感があった。思えば2009年9月3日、Specialized Tarmac Eliteのロードバイクを買ったときに走った際は23分~24分台だったことを考えると我ながらすごい進歩である。レースの結果は残念だったし課題も山積みだが、まずは素直に自分で自分を褒めてやりたいと思う。




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