「ニューヨークの目抜き通りを交通封鎖して一般に開放するイベント」である。
自分は、初めてロードバイクを買ったその日が、2年前のSummer Streets1回目だったわけである。
その後、初のビンディングペダルで立ちゴケの洗礼を受けた後に、Summer Streets3回目に参加、そして去年も1回目はロードバイクで、3回目は歩きで参加した。
■3年目のSummer Streets
ぶっちゃけレースを始めてからは、ファンライド的なイベントに対するモチベーションが下がっていった面があることは否めない。
レースでの興奮、充実感が強すぎて、ファンライドイベントが霞んでしまっている感がある。ロードバイクを買って1ヶ月後にセンチュリーライドで100マイル(160km)を走ったときは、そりゃあ緊張してドキドキしたものである。
が、今では100マイルなんて冒険でもなんでもなくなっており、むしろ「パンクしないか心配だなぁ」と思うことの方が大きい。
今年のSummer Streetsも、元々走る気にはなっていなかった。
マンハッタンに住んでいた以前ならともかく、ブルックリンからだと交通の荒い道を通って行かなければならないので面倒くさい。Summer Streetsで去年もらった各種飲み物やヨーグルト、アイスは興味をそそるが、そもそもサイクリングをしている家族連れやらが多いのでスピードを出せないし、トレーニングにもならないからである。
ところが、そういえば随分とセントラルパークでのタイムアタックをしていないことに気がついた。
以前、日本人のロードバイク仲間と走ったことがあるが、そのときはちょうどニューヨーク市警の自転車取り締まりが厳しかったときで、タイムアタックどころではなかった。レースで走ったときはドラフティングが効いていたので、自分のソロの実力(タイム)がわからない。
一方で、ブルックリンは先に書いた通り、マンハッタンでも一般道は交通状況が悪く、その中をわざわざトロトロ走っていってセントラルパークを走るくらいなら、ホームコースのプロスペクトパークを攻めた方が練習効率が良いので、おのずと足が遠ざかっていったのである。しかし、Summer Streetsの日であれば、少なくともマンハッタン内では交通に煩わされることなく、車道の真ん中を一直線でセントラルパークまで行くことができる。
さらに、Summer Streetsはロードバイクを買ったときの自分を思い出し、初心忘るべからずで自分を見つめ直すことにもなるかもしれない。つまりは、毎年参加することで以前の自分と比較して成長を実感できるチャンスとなる良い機会だと思う。ロードバイクで黙々とトレーニングし続けるには、こういったことでモチベーションアップをすることも重要なのである。
ということで、「セントラルパークでのタイムアタック」という目的の通り道として、3年目のSummer Streetsに出ようと思ったわけである。
■往路
Summer Streetsは午前7時から始まるので、7時前に家を出る。
いつもの早朝トレーニングでは5時台には家を出ているのでかなり遅い出発である。
ブルックリンの嫌な交通状況の中を走ってとりあえずブルックリンブリッジへ到着。
サーキットと化しているパーク内のサイクリングロードに比べれば一般道は酷いものだが、以前自転車通勤をしていた道なので面倒くさいだけで問題ではない。
ブルックリンブリッジをマンハッタン側へ渡ると、普段と状況は一変。すでにSummer Streetsが始まっており、自動車が進入規制されて快適な空間が広がっている。
裁判所の前でとりあえず1枚。
始まったばかりということで、ほとんどまだ参加者がいない。たまに趣味で走るジョガーやランナー、サイクリストにとっては7時はまだ早すぎるのかもしれない。
早朝のダウンタウンの道を独り占めである。
Union Squareを越えて、ミッドタウンに向かう。
Park Avenueを通ってグランドセントラルターミナルに到着。
この道は普段は自動車のみで、1年のうち、8月の3日間だけ進入できる。
目抜き通りの42nd Street。
まだまだ朝焼けのミッドタウンを北上。
水も出ている。まあ水道水っぽいが。
よくわからないが、巨大な熊(らしきもの)のオブジェが…。
72nd Streetが北の終点で、そこからセントラルパークに導線が引かれており、交通規制された中をセントラルパークまで西進できる。
朝日が降り注ぐ中、セントラルパークに到着。
セントラルパークのタイムアタックについてはトピックが異なるので次回エントリに詳細は回したいと思う。
■復路
セントラルパークでのタイムアタックを無事(でもなかったのだが)終えて、帰路に就く。
まずはミッドタウンに向けて南下。
基本的に交通封鎖されているのだが、目抜き通りを中心に一部ではボランティアとニューヨーク市警が交通整理を行っており、Stopの指示に従って止まることになる。
ミッドタウンの目抜き通り、34丁目。よく見ていただくとわかると思うが、ランニングパンツ一丁のおっちゃんが音楽を聴いてステップをしながら信号待ちしており、かなり目立っていた。
途中でNYC Century Bike Tourの案内が。
実は去年は香港と日本に帰っていたため出れず、今年も申込みしてしまったもののベルギーのレースと重なってしまって出れなくなってしまった。まあでもルートは2年前とたいして変わっていない。
水を補給。
昨年、いろいろサンプルをもらった場所である。が、今年はロードバイクと一緒で、バイク持ち込み禁止。自転車ロックを持ち歩かないので、街路樹ごと切り倒して自転車を盗むようなニューヨークでTrek Madone 6.9 Proをカギもかけずにラックに立てかけておくのは自殺行為であり、残念だが今年は素通り。
うーん、もったいない。
ということで南下を続ける。
このまま行けば、2年前にロードバイクを買ったバイシクルハビタットの前を通るので、シューズのサイズ合わせでもしようかなと思っていた。
が、いきなりプシュ、プシュ、プシュ、プシュ!という音と共に後輪がパンク…。
またBontrager XXXか…。
前輪が2回目のライドでパンク。
そして後輪も10回も乗らないうちにパンク。
ちなみにAeolus 9.0に着けているVittoriaのCorsa EVO CX IIは半年くらい経っているが問題なし。
リムテープも同じもの使っており、装着方法も同じなのでタイヤの問題か、はたまたちょうどBontragerのチューブラーをはいているときにパンクになるという運の問題か。なんというか、他のタイヤなら問題ないような小さな破片でもパンクしてしまっているような気がする。
もうBontragerのチューブラータイヤは買うまいと心に誓うのであった。
セントラルパークでのタイムアタックトレーニングも終わった今、パンクを直してまで頑張ってライドする必要はない。しかも不幸中の幸いで、パンクした場所が地下鉄の駅の真横だったため、そのまま地下鉄で帰宅。
ということで、尻すぼみで終わってしまった3年目のSummer Streetsだった。
レース始めだしたら、初心者向けイベントなんて出てられないという気持ちはわかります。
返信削除でも出場してみると、楽しまなくちゃ損という気も出てくるから不思議です。
走ることよりも、同じ趣味持った人と会える楽しさがありますよね。
ちょっとしたイベントや映画の撮影ですぐに道路が封鎖できるアメリカはいいなぁ~と思います。
「初心者向けイベントなんて」というと上から言ってるように見えてしまいますが、どちらが上か下かではなく嗜好&志向の違いだと思ってます。ロード乗りは、BMXのパフォーマンス大会には出ないしその逆もしかりで、要は自分の自転車に乗る目的&目標が変わって来たんだなぁと思ってます。まあ自転車が好きという根本的な部分は変わってませんが。
返信削除レクリエーションとして考えれば、ファンライドにはレースでは味わえないゆったり感、安心感があるのでまた楽しいです。
ちなみにすぐ道路を封鎖してしまうそのせいで、セントラルパークでは逆効果になってしまいました。詳細は日曜のエントリででもご紹介できればと思います。
こういうお祭りホント楽しそうですね。羨ましい。
返信削除しかしランニングパンツ一丁のおっちゃんw
さすがアメリカと言ったところでしょうかw
フェスティバル好きなアメリカ人らしいイベントだと思います。
返信削除それにみんなノリが良かったりします。
その典型がパンツのおっちゃんで、体毛で覆われた贅肉を恥じることなく、むしろ「みんな見てくれ」と言わんばかりに揺らしていました。