香港人と嫌中感情

香港旅行も、今日は両親が一足先に日本へ帰る日。

朝は尖東の茶餐廳でお粥。



サンドイッチに香港式ミルクティー。



飛行機の時間まで少し時間があったのでビクトリア湾を散歩。



星光大道にブルース・リーの像。



時間も来たのでホテルへ戻る。途中の工事中の道にはロードバイクのイラストが。



両親を見送って新界へ戻る。途中の道で見かけたバスにも自転車のイラストが。



MTRで大圍へ。



駅の張り紙では自転車チャリティーイベントの案内が。



その後、妻の親戚と飲茶。



その席で、「今日の夜は何が食べたいか?」と聞かれたので、「美味い四川料理が食べたい」と言ったら、「安くて美味い四川料理なら大陸へ行くんだ!」と言われる。

別に安くなくてもいいのだが(基本、尖沙咀の店でも香港は安い)、いつの間にか深圳に行くことに決まっていた

その日の昼までは全く行くつもりはなかったのだが、急遽パスポートを取りに帰って大陸へ…。


■香港と中国大陸

ちなみに香港人の中国大陸に対する印象ははっきり言って悪い。毛嫌いしている香港人も多い。

実際、香港では過去何度も嫌中&反中デモが行われている

 ・香港で連日の反中デモ=日用品買いあさりに反発

 ・中国返還15周年の香港で「反中」デモ、中国は成果をアピール

 ・香港では「反日」より「反中」-国民教育などへ高まる反感

それには大陸から来る中国人の民度の低さや、共産党の言論統制が背景にある。

香港人は彼らを大陸人(ダイロッヤン)と呼ぶが、蔑称で、食い散らかすイナゴの意として蝗蟲(ウォンチョン)、「強い」国の人間として強國人(キョングォッヤン)とも呼んでいる。

事実、こちらのページでは、駅構内やショッピングモールで子どもに排便をさせたり、ゴミ箱に排尿をさせたりする大陸人も紹介されている。

経済発展と人民元の高騰で金はあるが、民度が追いついていないというもので、今回の旅行でもホテルの前で地面に座っている大陸人の集団を見ることができた。

香港人と大陸人との衝突は何度も起こっており、以前には簡体字と英語のみのメニューを表示した店に抗議が殺到してニュースになったこともある。

日本では繁体字と呼ばれる漢字は、香港では正體字と呼ばれる。

繁雑な漢字ではなく、むしろこれが本来の正しい漢字というわけである。

簡体字は、蔑称として殘體字とも呼ばれる。

円周率を3で覚える教育のように、香港人にとって大陸の簡体字はいわゆる「ゆとり教育」なのである。

簡体字を指して下のようなことも言われる。大陸では「愛」には心がなく、「親」には会おうとせず(「見」は会うという意味)、子どもには知恵がなく、指導者は道を説くに欠けるという意味である。

 

そしてもちろん言論統制や政治体制に対する不安もある。

中国に返還されてからは普通選挙の実施も延期の繰り返しで、皮肉にも植民地時代の方が民主化が進んでいたという逆転現象が起こっている。

  ・香港で大規模な反政府デモ 主催者発表で13万人

上記のリンクにもあった「国民教育」では、日本の道徳の授業のようなものかと思いきや、その冊子には、共産党は「進歩的で無私で団結した執政集団」、対してアメリカの政治体制は「政党が林立していて、政党間の争いが人民の災いとなる」と説明されており、愛国ではなく愛党の洗脳教育として大反発を受けた。

 ・中国の「国民教育」に揺れる香港…「洗脳反対」デモも

とまあそんな事情を知ってる自分としては、その大陸へ行くことになるとは思ってもみなかった。

大陸に入るのは前回行った北京から8年ぶり。

さてさて、どうなることやら…。


2 件のコメント :

  1. 私の知り合いの華僑(シンガポーリアン)も大陸の中国人のことをくそみそに言っておりました。彼は大学の講師なのですが、中国人が教授のポストに就くと、知り合いの中国人をたくさん引っぱり込んでポストが中国人で占められてしまうのだとか。正当な中国文化の継承者は日本と韓国とまで言っておりました(笑。

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  2. 初心者ロードレーサー2013年1月28日 4:14

    日本だと「中国人」で十把一絡げにまとめられてしまうこともありますが、仰るとおり華僑や香港、台湾など様々ですよね。香港では自分のアイデンティティーを「中国人」よりも「香港人」として認識している人の方が多いそうです。
    http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM28047_Y2A221C1EB2000/
    そういえば広東語は古中国語の影響が残っているので、現代中国語よりも本来の中国語に近く、同じく古中国語から漢字が伝わった日本語とも共通点が多いです。例えば、「食べる」「飲む」は、現代中国語では「吃」(Chi)と「喝」(He)ですが、広東語では「食」(Sik)と「飲」(Yam)で同じ漢字、発音も日本語の音読み(「ショク」「イン」)に近いです。

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