ということで汕頭で最も有名といっても過言ではない旧市街の中心にある小公園へ。
滞在していた新市街の中心にあるホテルを出発。
タクシーで30分ほど。
タクシーの中から汕頭の街並みを眺めていると到着。
名前の通り、東屋のようなものがあるだけの小さい一角で、公園とすら呼べないような場所である。
が、通りはこの小公園を中心に放射線状に伸びており、ここが旧市街の中心だったことがわかる。
この地は、財を成した華僑が出戻って、欧風建築の建物を建てたりと、独特な建築様式が特徴。
特に、上階が屋根のように出っ張って一階がアーケード型になっているのを騎楼と呼び、中国南方独特の建築様式になっているらしい。
小公園の周りはそんな建物で囲まれている。
が、どの建物も老朽化が激しく、今にも崩れ落ちそう。
その中でも最も有名な、小公園の北にある建物は当時の隆盛を残すものとして貴重な文化遺産になっている(が、あまりの老朽化に取り壊しが始まっているようである)。
その老朽化からかフェンスに囲まれていて中が良く見えない。
小公園の東屋から覗くようにして撮る
と、雑草が生えていてまさに廃墟。
調べてみると、1932年にインドネシア華僑が経営する南生貿易公司という会社が建てた7階建ての商業ビルで、汕頭で初めてエレベーターを設置したビルとのこと。
「百貨大樓」※の看板がある通り、様々な店が入る百貨店として隆盛していた。1階から2階は雑貨、3、4階はレストラン、5~7階は旅行会社が入っており、300人以上が働いていたらしい。(建てられたのが、簡体字が始まる1950年代よりも前のため、看板等も簡体字ではなく正体字となっている)
が、一緒に案内してくれた同行者が昔このビルで働いていたということを知ってびっくり。
しかも別の知り合いがここから歩いていける場所で自転車屋をやってるから今から寄ってこうということでさらにびっくり。
小公園から歩いて東へ。
電線剥き出しでレトロ感溢れる街並み。
途中中山公園に寄る。
中山とは孫文(孫中山)のこと。
この公園は小公園と違って今も管理が行き届いている現役の公園で、ニューヨークのセントラルパークのような市民の憩いの場となっている。
中に入ると中国風の假山(偽(人工)の山という意味)があったり、
大きな池があったりする。
中山公園を出て南へ。
路地を通ったりしながら進む。
大量積載の自転車を見ながら歩いていくと自転車屋が。
まさしくそこにはスポーツ自転車を扱う「サイクルショップ」とはかけ離れた、古き中国をそのまま遺したような「自転車屋」があった。
まあ座ってお茶でも飲んでけと言われて同行者が雑談。
ただ客の入りは激しく、主人と話しているとひっきりなしに近所のおっさんやらおばちゃんが来る。
とはいってもその大半は空気入れ。
錆だけの自転車のチューブに、同じく錆で赤茶色になったコンプレッサーを稼動させて空気を入れていく。
空気入れは昔は無料でやっていたが、今は小額だがお金をとっているとのこと。
さらに以前と違って需要が自転車からオートバイに移ったため、昔は自転車専門だったが今はオートバイの修理もするようになったということで商売も厳しいらしい。
おそらく稼ぎは先進国のそれと比べたらよっぽど少ないんだろうが、それでも日々こうして一生懸命働いている人たちを見ると、先進国のそれと何が違うんだろうかと感じてしまう。
その後、ケンタッキーフライドチキンで食べていても、レジカウンターや配達でひっきりなしに働く人々をみて、同じように朝から晩まで働いてもニューヨークでバイトしている人たちよりよっぽど少ない給料なんだろうなと思う。
彼らからすれば同じように頑張って働いていても、ただ国が違う、土地が違う、生活費が違うということで低所得に甘んじているのだとすれば、出稼ぎもしたくなるだろう。
このあと、汕頭最後の夜に地元の知り合いたちと会食することになっているが、彼らからしてみれば香港どころかニューヨークに住んでいる自分達はすごく恵まれていると思われてるのかもしれないし、妬み嫉みもあるのかもしれない。
そんなことを考えながら、ジモティー達と交流することになるのであった。
nice post! nice picts too!
返信削除Been following your blog
Keep up the great work!
Thanks! Keep trying to post nice pics and reports! ;)
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