根性論からの卒業と現代のダイエットハック
なお、このブログをお読みいただいている方からは自分がいかに暴飲暴食(のように見える)生活をしているかはご存知の通りであり、自転車仲間からも「もう今シーズンは捨ててるのかと思いました」と突っ込まれるほどスイーツ等々のエントリをあげているし、実際いろんなスイーツを食べまくっている。
一方で、気をつけたいのが根拠のない根性論や都市伝説的ダイエット。
ひたすら食わないとか、リンゴしか食べないとかバナナしか食べないとかはナンセンス。
そもそも自分にとっては自転車よりも食の方が人生の目的としては重要で、食べるために生きているといっても過言ではないので食事の量は制限しても食事の質は制限したくない。
幸い、体重計くらいしかなかった昔と違って今はスマートフォンのアプリやら活動量計やら、様々なダイエットサポート製品が世の中に溢れている。
食の方でも食欲を満たしてくれそうなダイエット食品やプロテインリッチなお菓子等々もあるのでそれを活用しない手はない。
「それら現代の利器を巧く利用することで、ストレスフリーなダイエット生活を実現する!」それが拙者が見出した答でござる!!ニンニン。
基本原則を定量化する
まずは「健康で文化的な最低限度のダイエットに必要な6つのこと」で取り上げた以下の6つが基本原則。
- 日々の体重増減に惑わされないこと
- 食べすぎを防ぐこと
- 食べなすぎを防ぐこと
- 摂取カロリーのボラティリティをなくすこと
- タンパク質を最低限確保すること
- 運動を続けること
この上で、これらの基本原則をSMART(Specific, Measurable, Achievable, Results-focused, and Time-bound)にする。
吉田先生曰く、
理想なき者に計画なし、
計画なき者に実行なし、
実行なき者に成功なし。
故に、夢なき者に成功なし。
ということで、上記原則を実行可能な計画に落とし込んでいくために定量化を図る。
(なお、摂取カロリーや消費カロリーの基準は運動量や体重、個々人によって大きく変わるので、あくまで参考例としていただきたい。)
まずは2番目と3番目について、何kcalからが食べすぎで何kcalまでが食べなすぎなのか、活動量計を使うことである程度自分自身の消費カロリー傾向を把握することができる。
自分が目を付けたのはVivosmart HRで、今思えば結石後に導入したVivosmart HR こそが、ダイエット定量化のためのキラーガジェットとなってくれた。
Vivosmart HRは良い意味で期待を裏切られた製品※で、もともとの期待値が低かったのでGarminには申し訳ないが、中古で25.64ドル(≒2900円)しかしなかったのにここまで有用なダイエット用ガジェットになるとは想像だにしていなかった(※実はそのあとVivosmart 3にバージョンアップしようとして大失敗し、今度は悪い意味で期待を裏切られたのだが、その経緯はまた後のエントリに譲りたい…)。
この点、自分のカロリー消費の傾向は自転車に乗る日とそうでない日で大きく2種類に分けられ、強い雨や雪でもない限り、基本的に平日5日は自転車通勤しているので前者、週末の2日は家族の時間になるのでライドにいくこともできず後者となる。
その上で、ストレスのない範囲で一日を過ごせる摂取カロリーを、(上記5番目で挙げた)タンパク質摂取量を達成できるベースで実際に生活しながらチェックしてみると、基本的に1日の摂取カロリーを2000kcal前後に収めていけばよいことがわかった。
タンパク質摂取量は体重の2倍とすると、これで総摂取カロリー2000kcalかつ、その中で体重の2倍のタンパク質摂取という定量目標を設定することができるようになる。
言葉にすると簡単だが、実際にはこれがすごく難しい。
なぜならタンパク質はカロリーの一部なので、カロリー摂取を抑えながらタンパク質摂取を増やすというのは、相反する2つを同時に実現するということだから。
PFCバランスとタンパク質割合
総摂取カロリーを制限しつつタンパク質を多く摂るとなると、必然的にプロテインリッチ(タンパク質豊富)な食品に目がいくことになる。
ここで把握しておきたいのはいつも食べているもののPFCバランス。
PFCとはProtein(タンパク質)、Fat(脂肪)、Carbohydrate(炭水化物)の頭文字を取ったもので、カロリーはそれら三種類の合計なので、カロリーの構成要素を三種類の割合で出すことができる。
ちなみにProteinとCarbohydrateは1グラムあたり4kcal、Fatは1グラムあたり9kcalとなるので、カロリーは栄養素表示の明細をベースにKcal = (Protein + Carbohydrate) x 4 + Fat x 9で計算することができる。
このうち特に気にしたいのがタンパク質割合。
タンパク質割合が高い食品こそプロテインリッチな積極的に摂るべき食品といえる。
タンパク質リッチなダイエット用フードを活用する
たとえば優雅な夜のお供であるポテチ。
仕事から帰り、家でゆっくりソファに座ってテレビを見ながら食べるポテチは格別・・・!!
巷にはチーズ味、バーベキュー味、酸味の効いたレモン味、スパイシーナチョやパフなどよりどりみどり。
が、PFCバランスで見るとどれも大差ないことがわかる。
こちらがアメリカで流通している一般的なLay'sのポテチ、Doritos、Cheetosをそれぞれ栄養素別に表にしたもの。
カロリーや三大栄養素の量は、すべてNutrition Factsラベルに記載されている28gあたりの数値(スナック菓子は28gを1 Servingとしてカウントされていることが多い)。
ここでプロテインの量に注目すると、すべてのスナック菓子で28gあたり2g。
カロリー上のプロテイン割合で見ると、5~7%の範囲に収まり、「プロテインリッチか」という視点で見ればどんな味であっても、ポテチでもパフでもクランチでも大差ないことがわかる。
いわゆる「Baked」や「Kettle Cooked」といった油を抑えて健康志向を謳ったものでは脂肪が少なくなり総カロリーは抑えられるものの、プロテイン割合という点ではほぼ影響がないことがわかる。
そんなPFCバランスを図にしたのがこちら。プロテインの割合はほぼドングリの背比べであること、Lay's Oven Baked Originalは脂肪を抑えた分が炭水化物割合の増加になっていてプロテインリッチから見た「健康」には寄与していないことがわかる。
そこで市場ではレアな「プロテインチップス」というダイエットハック食品を登場させる。
たとえばこのQuestが販売するProtein Chips。
先ほどの表に加えるとこの通りで28gあたりのプロテインが18gともはやプロテインシェイク並み(袋にはProtein 21gとあるが、これは1袋32gが基準となっているため)。
驚くべき事に、カロリーの60%以上をプロテインが占め、他のスナックと比べて文字通り桁違いのプロテイン含有率を誇る。
図に組み合わせてみても一目瞭然。
これだけPFCバランスが違うとさすがに食感が全く同じというわけにはいかないが、間食のスナックとするには十分なパリパリ感とテイストを実現しており、おやつ欲を満たしてくれるには十分。
さすがに間食やスナックを一切抜くとストレスも溜まるしダイエットも続かないが、こういった現代のダイエットハック食品を活用することで持続可能でストレスフリーなダイエットを実現&継続することができる。
となるとその鍵はやはりプロテイン割合の確認。
「油使ってません!」のBakedやKettle Cookedのように、一見健康食品っぽいけどプロテイン視点からみれば全く健康でもなんでもないものも多くあるのでプロテイン割合で見ないと実際のところがわからない。
ということで、PFCバランスのうちのプロテイン割合こそが、その食品がプロテインダイエットに向いているかを判断するのに役立つ指標となる。
カロリーあたり重量から導き出される満腹度という指標
もうひとつ考えておきたい指標が満腹度。
いわゆる食べ過ぎを防ぐためには、少ないカロリーでお腹が膨れるのが好ましい。
自分は以前、満腹度を定量的に測るために1グラムあたりのカロリーをもともと計算していた。
この点、炭水化物とタンパク質はそれぞれ1グラムあたり4kcal、脂肪は9kcalなので、自動的に脂肪の割合が高い食品ほど1グラムあたりのカロリーも高くなる。
が、ひとえに1グラムといっても食品の種類によって全然違う。
たとえばアイスクリームの100グラムといえばけっこう食べ応えがあり時間もかかるが、100グラム分のジュースであれば一瞬で飲み干してしまう。
よって、食品の種類によって評価を変えるべきであり、一概にグラム重量で判断することはできない。
さらに脂肪の方が1グラムあたりのカロリーが高いとはいえ、脂肪は腹持ちがいいのでお腹が減りにくく、結果としてトータルで見れば摂取カロリーが少なく済むこともある。
炭水化物ひとつとってもGI値の種類次第で血糖値の上がり方が違うので腹持ちが異なる。
とはいえ、脂肪の種類やGI値の違い、食品の種類や血糖値なども考慮して管理しようとすると煩雑になり、結果としてダイエット管理が苦痛になって続かずに逆効果となりかねない。
そこで感覚的にはなるものの、実際に自分で食べてみた結果を満腹度という指標で10段階評価することでダイエットに役立てる。
ダイエットハック食品をチェックするための指標
というように考察していくと、自分が評価したいのは以下の5指標に落ち着く。
- プロテイン割合
- 満腹度
- 味
- 食感
- リピート率(満足度)
プロテイン割合と満腹度は先に挙げた通り。
一方で、プロテイン割合が高い食品は得てして味がぼそっといて、食感ももさっとしたものになりがち。
たとえばプロテインバー。
プロテインバーは気軽に補給できるプロテインリッチな食品となり、ダイエットハックの強力な味方となりうるが、テイスト的に満足できるかというと大きく疑問が残る。
数十種類のラインナップを誇るアメリカのプロテインバー市場でも、クソまずいとしかいえないようなプロテインバーが多いのも事実。
ひたすら味を無視してタンパク質とカロリーだけを計算する修行僧のようなダイエットならそれでもいいかもしれないが、食を楽しむことも実現しようとすると味の評価は絶対に必要な指標のひとつ。
そしてそれら全てを加味した上での実際の満足度。満足度はダイエットハック食品として繰り返し食べたいか、食べられるかという指標でもあるので、すなわち「リピート率」としての指標となる。
ということで、プロテイン割合の高い食品の評価に必要なもう一面の項目として「味」と「食感」を、さらにそれらを総合した「リピート率」を加えた5つでダイエットハックとなる食品を探求していきたい。
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