6月のダイエットまとめと結果分析

大失敗に終わった5月のダイエット。

107時間1100km走って体重が全く減っていなかったのは以前ご紹介した通り。

まあ体重が増えたわけではないので失敗ではないじゃないかという見方もあるかもしれないが、何も努力をしてなくて体重が減ってないならまだしも、107時間もかけて減らせなかったのは失敗というよりほかはない。

この点、6月は走行距離ではなくカロリーバランスをマイナスにすることを目標に1ヶ月ダイエットをしてみた

一日の目標値を「消費カロリーが摂取カロリーを400キロカロリー上回る」ようにした結果がこちら。



結論から書くと、6月1日朝は53.8kgだったのが、7月1日朝は52.2kgで、1.6kgの体重減となった

30日間の平均カロリーはマイナス654キロカロリーで、目標値のマイナス400キロカロリーよりも随分マイナスを積むことができた。

一方で、マイナス654キロカロリーであれば30日間での合計は19,620キロカロリーで、脂肪に換算すると約2.7kgに相当するので、1.6kg減という数値だけ見ると消費カロリーに見合っただけの体重減の効果が出ていないように感じる。

体重減少幅の理論値と実際値の違いの背景と理由


一方で、体重という数値は純粋な脂肪や筋肉の減少よりも、体内に蓄えられている水分量次第で簡単に変動してしまう

水分増減による影響が大きいので、この差分も水分量のタイミング次第と思っている。

特に6月末は、ちょうど麻婆豆腐やカレーといった塩分量の高い食事を摂ったため、体内の浸透圧を一定に保つため体内に保持されている水分量が多くなってしまった傾向があると思う(簡単に言うと水膨れ)。

実際、上記グラフを見てみると、塩分量の高い食事を摂る前は51kg台を維持していて、むしろ月末にかけて一気に増えて52.2kgに落ち着いた傾向が読み取れる。

それに瞬間最大風速であった6月21日は51.0kgで、このときを基準にすれば53.8kgからマイナス2.8kgで、理論値の2.7kgと平仄が取れている。

この水分量が理由であれば一時的なものなので、実際の筋肉や脂肪量は減量の効果が出ているということで安心できるが、もう一つ考えられる理由はカロリー計算上の誤差・・・

摂取カロリー管理の注意点と計算方法について


まず摂取カロリーについてだが、基本的に口に入れたものが分かっていればそれに対する栄養素から計算してかなり正確にトラックできると思う。

基本的にと書いたのは、栄養素表示自体に抜け穴があるから。

カロリーゼロを謳っている飲み物やガム、調味料などあるが、それらは実際には微小ながらカロリーがある。

たとえばティックタック。



今の栄養素表示では強調フォントまで使ってカロリーゼロと表示しているが、これは「1人前(One Serving)」あたり4kcal以下であればゼロカロリーと表示していいというFDAによる規則を利用したマジック(日本でも100g当たり5kcal未満(飲料の場合は100mL当たり5kcal未満)であれば「ゼロカロリー」表記が認められている)。



実際、一昔前の栄養素表示には1.9kcalと実際のカロリーが記載されていた。



この「一人前(One Serving)」というのがトリックで、ティックタックの上記ラベルはServing Sizeが一粒(1 piece)となっているが、一粒だけ食べて終わる人の方が少ないと思うし、口にガバッと入れたら一口で何粒も入るし、それを何回か繰り返せば簡単に100kcal越えてしまう。

もう一つの例として「カロリーゼロ」甘味料のSplenda。



こちらもラベル上はゼロカロリーとなっているが・・・、



実際に公式ページを見ると、1パケットあたり4kcalのカロリーがあることが明記されていて、ここでもFDAの「4kcal以下ならゼロカロリー表記OK」の規則を悪用した活用した企業努力が見て取れる。



自分の失敗談としては、2年前に急激なダイエットで47kgまで痩せたとき、甘い物への禁断症状が出てスプレンダをそのまま何袋も食べたりして凌いで?いたが、当時はスプレンダはゼロカロリーだと思っていたので1000パケット分の箱がなくなったときには4000kcalもの誤差が出ていた・・・。

なお、砂糖無しのブラックコーヒーやダイエットコーラでも1杯4kcal以下のカロリーがあるが、これらのマイクロカロリーは食事ログの記録対象から外している。

というのも、一番の理由は、(ティックタックやスプレンダと違って)コーヒーやダイエットコーラって1日で何十杯も飲めるものでもなく、誤差の範囲で済ませられるから。

ダイエットコーラは1缶350ミリリットルで4kcalとして、5缶飲んだって20kcalにしかならない。これがティックタックならパラパラと口に放り込めば10粒(≒20kcal)くらい簡単に食べられてしまう。

20kcal程度であれば後述する消費カロリーの計算誤差の方がよっぽど大きいのでその誤差に隠れてしまう。

もう一つの理由は、そこまで細かく記録していたら続かないこと。完璧主義になればなるほど管理が大変になるし、ストレスにもなるし、モチベーションにも影響してくる。そのストレスでリバウンドしてしまっては本末転倒である。

ということで、ある程度割り切って食事ログはつけている。

具体的な管理方法としては、自分はExcelでマスターテーブルと日々の摂取食品テーブルを作り、摂取内容と摂取量を入力することでマスターテーブルからINDEX&MATCHやVLOOKUPを使ってカロリーやPFCバランスを自動計算できるようにしている。

巷には管理用のソフトやアプリも出ていて、有名どころではMyFitnessPalなどのカロリー管理アプリが出ているが、カスタマイズできなかったり、自分の好きなようにデータを分析することを考えるとExcelの方がよっぽど優れているし使いやすい。

それにそれらのオンラインサービスはいつまで続くかわからず、数年後は存在していないかもしれない。Excelであれば個別アプリよりも存続している可能性はよっぽど高いし、実際に20年前のExcelファイルもいまだに開けるし、ピボットテーブルでいろんな条件で集計・分析できるし、CSVなど他にも応用が可能な様々な形式でデータの出力や保存もできるので互換性の面でも優れている。

消費カロリー管理の注意点と計算方法について


摂取カロリーに比べて消費カロリーは誤差が出やすく正確な計算も難しい。

自分が元々使っていたのは、ガーミンのランニングウォッチについている活動量計で、これは現在の体重をベースにした基礎代謝を元に、心拍計をベースにして計算された活動代謝を計算することで総消費カロリーを表示してくれる。



その発想自体はいいのだが、そもそも活動代謝を正確に測定してくれないのでブレが大きい。

自転車通勤をしていた時も、自転車では腕の動きがハンドルを持った状態で固定されているので心拍数を正確に読み取れないのか誤差も大きく、心拍数が全然上がっていなかったり、かといえば200bpmというあり得ないほど高い数値になったりであてにならなかった。

ランニングでも屋外では結構しっかり測定してくれているようだが、屋内のランニングマシンで走ると、屋外の時と同じ強度で走っていても屋外では130bpmくらい簡単に越えるのに屋内で走るだけで100bpmすらいかなかったりと誤差が大きい。

そして自転車のときと同じく、毎日同じように同じ距離を走っているのにいきなり今日は190bpmが続く日とかが出てくる始末。

こちらは同じように走った日のログを左右に表示しているが、左のログでは途中から190bpmに貼り付いた状態になっていて明らかにおかしい心拍数になっており、結果としてカロリー消費量が2倍以上ズレてしまっている



自分の機器だけおかしいのかとも思ったが、実際に誤差を研究した結果も報告されており、やはりフィットネストラッカーの数値は誤差前提で見ないといけないことがわかる。

フィーハン氏が行った実験では、ラボの中でジョギングやウォーキングを行うと、実際の動いた時間の3分の1から2分の1しかカウントされず、歩数は50%ほどに過小評価されました。一方で、研究室の外で実験すると、Fitbitは他の歩数計や加速度計と比較して35%も過大評価を行うことが示されました。

<中略>

◆消費カロリーの正確性

ほとんどのフィットネストラッカーは動きや心拍、そして身長・年齢・体重・性別といった情報から、運動による消費カロリーを表示します。しかし、フィットネストラッカーの示す消費カロリーは、最も信頼できないものの1つとのこと。

スウェーデンにあるカロリンスカ研究所で研究を行うミカエル・マットソン氏はフィットネストラッカーが示す消費カロリーの正確性について調査を行ったところ、消費カロリーの計算においてエラー率が20%以下のデバイスは存在しないことが判明しました。

本当にフィットネストラッカーが示す歩数・心拍数・カロリー消費量は正確なのか?


去年、スロージョギング&ターンで2ヶ月で8キロ痩せた時も同じような事が起こった。

スロージョギングではその場駆け足に近くなるのでステップ数(自転車言うケイデンス)が高くなる傾向にあるが、自転車で腕が動かないために心拍数が低く出やすいのとは逆に、スロージョギングでは強度は高くないのに腕の振りだけは頻繁になるので心拍数が高めに出てくる。

ルンルンペースで90bpm前後くらいでスロージョギングしていても、ランニングのように120bpmくらい出たりしてあてにならない。

実際、当時ガーミンウォッチで計算された消費カロリーは高く出ていて、以下のグラフでは途中までは累積ネットカロリーと体重との動きが連動していたのに、7月からスロージョギングを中心にダイエットを始めたら実際の体重減少幅と大きく乖離が出る結果となった



それでも室内ランニングが時々であればまだ小さい誤差で済むが、コロナのロックダウン生活で室内ランニングのみになると常に誤差が出ていることになり、全く使えない数値になってしまう。

そのため、自分はコロナ生活が始まってからはカロリー消費をランニングウォッチではなく、マルガリアの法則を使って計算するようにしている

どのくらい走ればどのくらいのエネルギーを消費するかについては、マルガリアの実験があります。マルガリアは、さまざまな速さで走ったときの消費エネルギーを測定し、速度に関係なく、1キログラムを1キロメートル移動すると、ほぼ1キロカロリーを消費することを確かめました。例えば体重60キログラムの人が5キロ走れば、それだけで300キロカロリーを消費出来ます。


修正ハリスベネディクト方程式で計算した活動代謝以外の消費カロリーに、ランニングの走行距離をベースにしたマルガリア式を足して合計消費カロリーを計算。

まあこれでも完璧とは言えず、まず、室内ランニングの走行距離と実走の走行距離がイコールとならない。

屋外では風向きや風力、太陽の直射日光や地面の凸凹、勾配変化によるスピードの緩急等、屋内の条件よりも様々な負荷がかかるので、屋外の方が同じ1kmでも消費カロリーは高いと思う。

一方で、ルームランナーでは18%の傾斜をつけているので、その点については同じ1kmでもルームランナーの方が負荷が高くなり、上記に対してその分がどれだけ相殺しているかということになる。

そしてそもそもの話として、あれだけカロリー計算で誤差を出しているガーミンのランニングウォッチが、ルームランナーの走行距離を正確に計測しているかという問題もある。

ただこれについてはランニングダイナミクスポッドを使うことになってそれなりに正確な数字が出ていると思う。



ランニングダイナミクスポッドは加速度装置が付いていて、ストライド(着地幅)やステップ数、体幹の上下動などを測定してくれるので、それらをベースにして計算してくれているのであれば正確性をある程度担保できているはずである。

実際、ランニングダイナミクスポッドの電池が切れた時はストライドやステップ数がめちゃくちゃになり、普段より1kmにかかる時間が1分以上遅れたりしたので、ランニングダイナミクスポッドは室内ランニングにおいては※正確な距離数把握に必要不可欠となっている(※屋外ではそもそもGPSがあるのでランニングダイナミクスポッドの距離計算に対する貢献は大きくないのかもしれないが)。

こちらは同じように走った場合の比較で、右側はランニングダイナミクスポッドの電池が切れたときのログで、電池が切れているとステップ数もストライドも正確に測ってくれなくなることがわかる(歩幅2mとか・・・)。通常(左側)は3時間強で33km走っているが、電池が切れたときは同じ時間走っても28kmしか走ったことにならなかった。



1kmにかかる距離を比較してみると、屋外で5分前後で走るペースでは5分半くらいかかっている感覚なので、今のところ勾配がついているおかげで屋内ランニングの方が屋外よりも負荷はかかっており、マルガリアの法則を使えば消費カロリーを多く見積もることはあっても少なく出てしまうことはないと思われる。

まとめ


ということで、摂取、消費カロリーともに計算に誤差があるのを前提にしているからこそ、マイナス400kcalという少し余裕を持たせた目標設定にしている。

この点、最も重要なのは少しでもいいから常にマイナスを積み上げること

マイナスかプラスかでは別世界で、例えば1日プラス100kcalが続くと1年で36,500kcalになり5kg太るが、1日マイナス100kcalを維持すれば1年で5kg減るという真逆の結果になる。

マイナス100kcal~プラス100kcaの幅はわずか200kcal。

カロリーメイトなら2本分。

たったカロリーメイト2本分多く食べるか食べないかという選択が、1年後に5kg増えるか逆に5kg痩せるかを左右してしまうことを考えると、ほんの少しの積み重ねが長い目で見るとどれだけ大きい影響を及ぼすかがわかる。

マイナス400kcalという目標値は、誤差があってもカロリーバランスのベクトルをマイナス方向に維持し続けるためのバッファ分といってもいい。

これによって、たとえ100kcal分の誤差が出ていても、耐えきれずに少し食べて200kcalしかマイナスにできなかったとしても、400kcal分のバッファでマイナス方向へのベクトルは維持できていることになる。

ということで6月はそれなりに及第点のマイナス1.6kgという結果になったが、計算がずれているのは懸念事項。

それが水膨れのせいなのか、予想以上に計算に誤差が出てしまっているのか、その答え合わせができるのは今月末の結果を見てみてから・・・。

当面の目標は40kg台に戻すことで、2ヶ月弱の8月末までには40kg台を達成したいという目標を掲げて、今月も日々粛々とマイナスを積み上げていくことに注力していきたい。

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