そのとき電気が止まった。ハリケーンイサイアスの停電初日

ハリケーンイサイアスの停電からやっと復旧。

振り返ると実質2日ほどだったが、体感的にはそれ以上に長く感じた。

過去のハリケーン


ニューヨーク近辺での過去の大きなハリケーンといえばハリケーンサンディ。

マンハッタンを直撃し、特にマンハッタン南部で被害が多いハリケーンだったが、当時ブルックリンに住んでいた自分は直接の被害は受けず、当時のブログエントリを見ても自転車通勤で街灯や信号機が動かなくなった中を走ることになったくらいしか影響はなかった。

デスクの下に余裕で入るブロンプトン。優秀である。ロードバイクとはまた違った美がそこにはあると思う。



所要時間は1時間以内で通常の地下鉄出勤とあまり変わらない。

一方で、他に出社してきた人に聞くと、マンハッタン内の移動でもバスやタクシーが混みに混みまくって2時間かかったという人もいる

サンディーで崩壊したニューヨークの交通と自転車通勤

そんなこともあって、今回のイサイアスも全く未警戒だった・・・。

朝ラン


まだブログで触れていない※が8月から実走を開始して、実走+ルームランナーのハイブリッドで運動している。(※エントリを書こうと思っていたら今回の停電になってしまった・・・)

この日も雨が降ったあとだったが、朝はまだ降ったり止んだりの小雨で、普通にランニングできる状態だった。



曇り空ではあるものの、風もそこまで強くなく、このときはあんな一日になるなど想像もしていなかった。



この日の朝はまだ近所のパン屋もやっていて、家族用のパンを買って帰宅・・・。

そのとき電気が止まった


いつものようにリモートワークで業務開始。

昼過ぎに電話会議に入っている途中・・・

プツン・・・・

家中の電気やパソコンのモニターが消えた。

仕事用のシンクライアントは充電池に切り替わったが、モデムやWiFiルータも電源が落ちたのでネット接続ができなくなりクラウドの業務環境に繋げなくなる。

とりあえず電話での会議を終え、スマホのメールで上司や同僚と連絡して状況を伝える。

スマホではできることも限られるのでさしあたり緊急な案件のみ対応方法を話していつ落ちても大丈夫なようにアレンジ。

外が明るい内はライトがなくても問題ないかと思いきや、ハリケーンが来ていて外が暗いのでライトがつかないと家の中はすでに暗い。

騒ぐ子ども達の世話もしつつ、まずは状況把握。

思ったより影響が大きかった


とりあえずすぐに復旧するのか、数時間なのか、もっと長引くのかわからないので情報を集めることに。

まずPSEG(という名前の電力会社)に連絡するが電話が殺到してるのかつながらず、スマホの4G回線でネット接続してPSEGのホームページを見る。

と、停電状況マップが公開されており、ニューヨーク近辺からフィラデルフィアにかけて、それこそニュージャージー州のかなりの地域で停電が起こっていることを知る。



停電状況を報告するオンラインレポート機能もあり、ボタンをクリックするもののアクセスが集中してるのかこちらもつながらず。

しばらくアクセスを試みるが、他の電子機器が使えない中でスマホは生命線なので電池節約のためにも諦めて画面を閉じる。

一方で妻も知り合いと連絡をとりつつ、ニュージャージーで近くに住んでいる人でも影響がない場合があること、一方でロングアイランドやウェストチェスター、クイーンズ、コネチカットといった離れた場所でも停電が起こっていることを知る。

送られてきた写真がこちら。



根元から折れた木は道路をめくって知り合いの隣の家に激突。知り合いの家は電気も無事で、隣の家は停電と明暗を分けたとのこと。写真を見ると電線を引っ張るようにして倒れているのがわかる。



今回の停電は強風による倒木等で電線が切れるのが原因だったので、自分の家までの電線経路で断線が起こっているかどうかで明暗が分かれたようだ。

次にニュース検索をするが、フロリダから北上してきたイサイアスの影響は広範で、フロリダ等々のニュースはあるがピンポイントで自分の居住地域のニュースが出てこない。

そんな中役に立ったのがツイッター。州政府のウェブサイトよりも早く現在の状況がツイートされていた。



電気のない生活


復旧に数日かかるかもしれないというツイートをみて、状況整理モードから、電気無し生活モードへ切り換える。



家の中の懐中電灯やライト、電池を集めて用意。

冷蔵庫はできるだけ開けないようにし、必要なものはまとめて一度に取り出して封印。

復旧がいつになるかわからないが、冷気を少しでも長く保っておけばものによっては廃棄しなくても済むかもしれない。

外が暗いとはいえ、それでも明るいうちは子どもは本を読んだり勉強したりもできるが、夜になるとライトのみで目にも悪いし無理。

停電中のこんなときだからこそ、外に出れば普段は見られない一面の星空を見せられるかと思ったが曇りでそれもダメ。

しかも発電機を使っている家も何軒かあって、発電機の騒音がステレオで聞こえてくるので厳しい。

今の時期は日が長いので完全に暗くなるのは8時過ぎ。

することもないので早く寝て早く起きることに。

というか電気を得る前の人類はそうやって過ごしてきたんだからむしろ自然な生活といえる。

どんどん夜型になっている子どもだが、9月になれば学校も始まるので朝型に強制的に直すにはちょうどいい機会と思うことにする。

寝る前にシャワーを浴びようとするが、うちのコンドミニアムは電気でお湯を沸かしているため水しかでない。

夏とはいえ冷水でシャワーを浴びるのは冷たく、大人は非常事態だと割り切って耐えれば済むが、我慢ができない小さい子どもふたりは泣き出して大変。

夜は夜でこの暑い夏の季節に、クーラーはともかく扇風機すらないのはきつい。

発動機の音がうるさいが窓を開けて少しでも風が入ってくるようにする。

暑さと騒音にうなされながら眠りに就いたのであった・・・。

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