平均勾配12%のレースには1:1のギアレシオが欲しい。
10速のMadoneのときは、これまでもご紹介したとおり、リアディレイラーをXTRにし、マウンテンバイク用の36Tスプロケットにすることで対応していた。
物欲紹介:RECONのヒルクライム用超軽量スプロケット
が、11速にした場合、低ギア化のハードルが一気に高くなる。
■リアディレイラーの互換性
まず、リアディレイラーの選択肢が少なくなる。
10速のときは、9速のXTRリアディレイラーでも10速のロード用シフターで動かすことができた。
ヒルクライム用ギア&リアディレイラー&チェーン換装
一方、XTRの電動11速も出ているが、Dura-Ace 9070系とは互換性がないのでXTRのリアディレイラーが使えない。
もちろんこれまで使ってきた9速のXTRも使えない。
9速XTRリアディレイラーを使うためには電動シフターのままでは無理なので、コンポ一式を機械式に戻すことになる。
ここまで内蔵式のDi2が装備されたEmondaを機械式に戻すのはかなり後戻り感があり、そもそも電動化もEmondaの完成車にした理由の1つなので本末転倒になってしまう。
ということで他の解決策があるならリアディレイラーには手を出さずにそちらを取りたい。
■スプロケットの互換性
スプロケットのセッティングはリアディレイラーとセットで考えないといけないが、リアディレイラーの問題が解決したとしてもスプロケットで壁にぶち当たる。
というのも11速にするとスプロケットのワイドレンジ選択肢が一気になくなってしまうからである。
幸い、10速のマウンテンバイク用スプロケットは10速のロード用シマノハブにもそのまま装着できた。
そのため、フロントはコンパクトギアの34Tで、リアをワイドレンジにすることで対応できたのである。
が、ハブの互換性がないため、10速のMTB用スプロケットを11速のハブにつけることができない。(中にはスプロケットを削ったりして強引に実現させている人もいる)
そもそも11速のシフターは10速と互換性がない(ギア間隔が違う)ため、スプロケットは11速が必須となる。
そして11速のXTRスプロケットのワイドレンジは11-40T(XTR CS-M9000)という歯数のみとなっている。
フロントを53-39Tのノーマルクランクにしてフロント39T、リア40Tでほぼ1:1のギアレシオを実現させることもできるが、CS-M9000は11-13-15-17-19-21-24-27-31-35-40という歯数構成のため、ギアレシオが飛びすぎてしまい、同じような急勾配がひたすら続く場合には微調整が効かなくなる。
サードパーティー製では30Tや32Tまでのスプロケットもあるが※、どちらにしろフロントは34Tが最小なので、1:1のギアレシオを実現するには至らず、そのためにはフロントを替えるという選択肢になってしまう。(※カンパニョーロの11速では12-29Tという構成もある)
ちなみに、さらにややこしくしているのが、11速のXTRスプロケットは、ロードの11速用ハブではなく10速ハブと互換性があるということである。11速シフターは10速スプロケットと互換性がないので11速スプロケットにする必要があるが、ロードの11速スプロケットはロードの11速ハブと互換性があるが、XTRの11速スプロケットはロードの11速ハブとは互換性がなく、ロードの10速ハブにつけることになる。という、書いてるこっちがややこしくなるような仕様になっている。
ということでリアで調整するという選択肢が難しい&面倒くさいことが確認できたので次はフロントの考察に移りたい。
フロントトリプルっていう手もありかな?
返信削除さすが鋭いですね。まさしくその回答に行き着くことになりました。
削除トリプルはトリプルでも初心者ロードレーサーさんなら一番小さいチェーンリングだけ残して軽量化の為にあとは外しそうですがw
削除それはもちろんです。使わないことがわかってるギアは単なる重りですから・・・(^^;
削除RDの問題はありますがMTBの11sCSは10sCSと同じフリーなので、ロードの11sFreebに1.85mm+1.0mmを入れればカセットはつきますよ。 XTR9kのRDがロード11sと互換性あると思ってましたが、ないんですね・・・。
返信削除確かに10速が短いだけなのでスペーサーかませば大丈夫ですね。今回ゲットした10速ハブに装着できる11速用のスプロケットも付属スペーサーで11速ハブにも装着可能でした。まあXTRの11速は40Tということでギアレシオ上の問題が厳しいですが。
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