香港ライフについて思ふ

モールでの滞在


今回は3泊4日だったが、初日は夜到着、最終日もお昼前には空港にいたので実質中2日という短い日程の香港滞在だった。

しかも滞在中はずっと腹痛で、歩いてはトイレ、食べてはトイレというトイレ地獄。

常にトイレが近くにないとヤバイ中で行動していたので、旺角でも新世紀廣場というモールで過ごした。



まあモールの中でもレストランが多く、いろいろと新鮮だったのでよかったのだが。



ちなみにレゴの特設ブースが出ていたりして、腹が痛いながらも楽しむことができた。



馬鞍山の生活


普段滞在したのは香港中心部の香港島でも、九龍でもなく、郊外にあたる新界の馬鞍山にあるアパート。

郊外のアパートといっても高層ビル立ち並ぶ香港なので50階建ての高層アパートが何棟も乱立している。



このアパートは駅ビル兼ショッピングモールと直結しており、地下鉄の駅やバスターミナル、タクシー乗り場にも雨に濡れることなくいけるので、使い勝手がいいことこの上ない。



台風だろうが雷だろうが、アパートのエレベーターを降りれば、コンビニ、レストラン、カフェ、スーパー、ショッピングに加え、公共交通機関、郵便局、銀行まであり、住んでいるビルだけで生活のほぼ全てが賄えてしまう。

逆にこれだけ便利だと、「ここに住んだら絶対堕落する」と思えてしまう。

香港のメリット


そんなことに危機感を感じつつ、一方で過ごしやすいなぁと感じる。

食べ物は美味いし交通も網の目のように整備されていて便利、しかも安い。



特に香港島北部を走る路面電車はどこまで乗っても一律料金で2.3HKD(≒33円)。



タクシーですら初乗り(2kmまで)は18.5HKD(新界の場合)なので、日本円にすると267円ほど。東京の場合、同じく2kmまでで初乗り料金が3倍近い730円もすることを考えるとその差は大きい。

しかも街のすぐそばに海や山がある。

馬鞍山はその名の通り馬鞍山があり、ハイキングトレイルになっているので山上りも楽しめる。



こちらは馬鞍山のハイキングトレイルからの景色で、手前にあるのが馬鞍山市の中心、右手に烏溪沙が見える。



そこらかしこに張り巡らされた交通網により、ハイキングの前後で簡単にバスにアクセスできるし、コンビニも多いので補給にもことかかない。

アメリカの郊外のように、半径数kmに何もなくて野垂れ死ぬなんて危険もない。

それは5年前に走った大帽山も同じで、商店街ひしめく街の中心部からいきなりクライムができ、獲得標高900メートルの山の頂上まで舗装路が続いている。



それこそ大帽山の麓にある荃湾にでも住もうものなら、毎日自宅からのいきなりクライムをし放題になる。たとえて言うなら山手線沿いの利便さとヒルクライムコースが直結するようなものである。



まさに良くも悪くも土地の狭さが成せるワザで、さっきまでビクトリア湾で波に揺られて船の上にいたのに30分後には山の上で霧に包まれているという体験ができる。



そして気候。

一年中熱帯気候なので、ニューヨークのように雪に悩まされたりマイナス20度の中凍えながら自転車通勤する必要もない。

あと忘れてはならないのは、投資環境は最高ということだろう。

株や投資信託の売却益には税金がかからない。が、アメリカは属人主義の税制で、アメリカの非居住者であってもアメリカ国籍やグリーンカードを持っていれば問答無用で米国の税金がかかるのでこれはメリットにならないというのが痛いところ。

香港のデメリット


一方で香港でも長時間労働が問題になっている。

やはりアメリカに比べれば労働環境は悪く、完全週休二日になっていない(銀行でも土曜午前は開いている)ので、土曜でも出勤があったりする。

こと労働環境については日本のそれと変わらないどころか、むしろ日本より悪いかもしれず、本屋でも「なぜ他の人は自分より早く帰宅するのか」といった本が平積みになっているほどだった。



さらにデメリットは土地が狭いが故の地価の高さ。

「世界で最も不動産が高い都市ランキング」で7年連続世界一位という不名誉な記録を持っている。

「世界の住宅価格(対世帯収入比)調査」がDemographia(米国)によりおこなわれ、香港の住宅価格の深刻度は7年連続で世界1位、家族全員が飲まず食わずで18.1年間働くことで、ようやく住宅が購入できる深刻な地域となりました。

日本に関しては、「東京・神奈川・埼玉・千葉」を一つの都市として計算され4.7、「大阪・兵庫・神戸・奈良」は3.4となりました。なお、数値が3.0以下で適正地域、3.1~4.0はやや深刻、4.1~5.0は深刻、5.1以上は重度な深刻状態という基準になるようです。

香港での住宅購入には世帯収入18年分

中国社会では、結婚に合わせて持ち家を用意するという意識がいまだにあるが、不動産価格が高すぎて買えない→ゆえに結婚ができないという問題にまで発展し、香港の若者による反政府デモの原因にもなっている。

中国の大都市における不動産価格高騰の30〜48%は男性が結婚を見込んで住宅を購入することに起因している。

ある調査では、女性の60%余りが結婚相手には不動産を所有していてほしいと回答しているが、ハードルが高くなることは男女双方にとって利点はない。北京では砂ぼこりにまみれたような郊外でさえも住宅価格は住民の平均年収の15倍にも上っており、男性が女性の期待に応えることがますます難しくなっている。

中国では持ち家がないと結婚できない!不動産価格の上昇原因の半数近く占める

ちなみにこちらが世界一地価が高い香港の中でもトップクラスの地価となっている、ビクトリアピークの普樂道(Pollock's Path)にある不動産。



そのお値段、$36,899,423USD(≒41.5億円)也・・・。




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