最初は7kmでヒーコラ言っていたが、だんだん慣れてきて距離を少しは伸ばしてきている。
一応毎日30kmを目標に、7km外を走ったときは23kmルームランナーで、15kmのときは追加で15kmを走るようにしているが、明らかに外を走った方が疲れるし、ルームランナーの方が楽。
家の中で30km走は余裕だが、外ではいろんな意味で厳しそうだしまだ走ったことがない。
これは、着地筋にかかる衝撃によるダメージや、凸凹の路面によるバランス筋への負荷といったランニングに対しての負荷が高いことだけでなく、道路ですれ違う人や自転車、車に気を使ったり、マスクで息苦しくなったり、暑さや湿気で辛かったりといった外ならではのダメージやストレス、さらには音楽を聴くくらいで時間が長く感じるので飽きがきやすいことも影響しているのかもしれない。
ということで実走とルームランナーを併用してみた感想をまとめておきたい。
実走のメリット
実走はやはり着地筋を始めとした実走だからこそ鍛えられる筋肉をトレーニングできることが大きい。
逆にルームランナーだと傾斜がついていることと、ランニングベルトが平らかつ衝撃も緩和してくれることも手伝って、実走で襲いかかってくる体重×n倍の衝撃が全然ない。
実際に毎月900km~1000km走り込んできたのに、実走したらスピード的な改善がまったくなかったのはショックだった。
それに実走の場合平坦な道であることの方が珍しいし、特にハドソンリバーに沿って崖になっている地域では坂も多く、勾配が刻一刻と変わる実走でこそ培われる技術はペース配分、走り方といったものもある。
単に汗をかくだけならルームランナーでもいいが、競技としてのパフォーマンス向上を求めたいなら実走は必須だろう。
実走のデメリット
一方で実走のデメリットも多く、これまでずっとひきこもりランナーをしてきたのもこれらによるところも大きい。
コロナ禍で外出自粛が求められる中、これらのデメリットも考えるとダイエット目的なら家の中でいいかなとなっていた経緯がある。
まず挙げられるのが、融通がきかないこと。
家の中であれば子どもが泣けばすぐに飛んでいけるし、オムツの交換が必要になってもすぐにできる。
自分のことでも急激な腹痛がくればトイレに駆け込めるし、水もすぐ飲める環境なのでウォーターボトルを忘れて脱水症状になることもない。
実走の場合、一度外に出たら最後で、家の中のことはできないし腹痛になっても(特にアメリカでは)すぐに駆け込めるコンビニもないので最悪大変なことになる。
実際、一度ハドソンリバーの崖沿いの道を走っていたときに激しい腹痛に襲われ、とりもなおさずその後のラン予定を中断して家に直帰したことがある。
お次は準備するものが多くなるということ。
面倒くさがりの自分だけなのかもしれないが、ルームランナーならタイツに靴下だけで走り始められるが、実走となると上下両方とも着て、ランニングシューズを履いて、アイウェアやキャップを被って、充電済みのイヤホンを用意して、スマホを持ってと、準備するものが3倍くらいになり、その分洗い物も増える。
さらに今の時代はマスクも必須。
これでさらに持ち物が増えるし洗い物も増える。さらに息苦しくて暑苦しいという四重苦。
それに以前ラン通勤をしていたときもときどきなったが、実走を再開してまた乳首が擦られる事態が発生。
足はまだ走れるのに乳首が痛くてもうダメ(なんじゃそりゃ)となったことも。
乳首テープを貼ったりワセリンを塗るという対策があるようで、自分もワセリンを塗ってみたこともあるがそれでも痛かった。
これもルームランナーならそもそも上半身裸なので乳首を擦ってくるものがない。(どうでもいいことだが、ATOKの日本語変換が優秀すぎて「乳首を吸って」に変換されてしまって困った)
まあ自分も香港人を見習って上半身裸で走ればいいだけなのかもしれないが・・・。
そして最後に、今の時代だからこその最大のデメリットが、新型コロナウイルスの感染リスクがあること。
ルームランナーなら感染リスクゼロだが、実走だとそうはいかない。
道ですれ違う場合もあるし、トラックを走ると同じ人と近い場所を何周も同じ時間過ごすことになる。
屋外なので密室ではないので換気は十分とはいえ、ランニング中は10m後ろでも飛沫感染の恐れがあるということで楽観はできない。
論文によると、ランニングやサイクリングなど人が高速で動く場合、スリップストリームと呼ばれる空気の流れや、人の動きによって、止まっている人と比べて飛沫がより遠くへ飛ぶようになる。そのため、新型コロナウイルスで一般的に必要とされている対人距離の1.5メートルでは適切ではなく、縦に並んでランニングやサイクリングをする場合、10メートル以上開けることが必要だとしている。
スポーツ省の判断は、こうした研究をもとにした可能性が高い。とはいえAFPは、パリなど人口密度の高い都市で、公道を走るランナーがどうやって他の人と10メートル以上開けられるのかは不明だと指摘している。また、これを守らなかった場合に、どういった罰則が科されるのかは明らかにされていない。
ランニングや自転車、飛沫は遠くへ 最低10メートル開けて──仏スポーツ省が要請
それにスポーツ用マスクは通気性がいい分ウイルス感染防止効果が低いという指摘もあるし、こちらではマスクをつけずに走っている人も多く、片方だけつけていても感染リスク防止には限界がある。
ルームランナーのメリット1:Stay Connected
実走のメリットとデメリットの逆がルームランナーのデメリットとメリットになるのだが、特にルームランナーでメリットを感じるところを挙げておきたい。
ルームランナーのメリットはやはりStay Connectedである。
今週金曜は寝坊したこともあり外へ走りに出る時間はなく、始業時間までルームランナー。
始業前とはいえ緊急な案件が割り込んであることもあるが、ルームランナーであればなにか緊急に対応しなければならないタスクがきても、さっと中断して対処できる。
ちょっとメールを一本返したりする程度なら、さっと返したあとでまたすぐに走りなおせるし、重いタスクがきたときはその場でラン予定を中断して仕事モードに入れる。
これが実走だとそうはいかない。
家から離れた場所でいきなり緊急電話が舞い込んできてファイルやメールを送る必要が出てきたら、「今からすぐ対応します」というわけにはいかない。
Stay Connectedは仕事はもちろんだがエンターテイメント系も充実させてくれる。
すでにながらランニングのエントリで書いたとおり、WiFiにつながったタブレットでYouTubeを見たり映画やドラマを見たり漫画を読んだりメールをチェックしたりとなんでもやり放題である。
アウトプットは手を動かす必要があるものが多いので、さすがにランニングしながらでは厳しいが、インプットは受動的なものなので、走りながらでも大体のものがカバーできる。
ということで以下が自分がこれまで「ながらランニング」で行なってきた内容である。
- 1日の計画を立てる
- メールをチェックする
- ニュースをチェックする
- ブログを読む
- YouTubeを見る
- ネットサーフィンする
- オンラインショッピングする
- 電子書籍を読む
- 漫画を読む
- ドラマを見る
- 映画を見る
- ブログを書く
- レシピを調べる
- 屋根の修理の仕方を調べる
- トイレの水槽タンクの修理の仕方を調べる
ながらランニングのススメ:ランが苦手な自分がなぜ月間1100kmも走ることができたのか
これが実走の場合、走行中にできるのは音楽を聴くくらい。
音楽を聴くのはいいのだが、あくまでランニング中の暇つぶしに聴いてるときもあり、暇つぶしに聴くくらいなら鬼滅の刃や半沢直樹を見ていた方がよっぽど時間が早く過ぎる。
ただ一方でで、186bpmとかにテンポを調整済みのMP3を聴くことで、メトロノームのようにステップ数(ケイデンス)の維持に活用できる(ルームランナーでもできるので実走のみのメリットではないが)。
実際に今日は思いのほか暑くなかったのでトラックを13周ほど走ってきたが、あらかじめテンポを一定にした音楽にステップを合わせたおかげでランケイデンスは一定をキープできて良い練習になった。
ルームランナーのメリット2:熱中症対策
特に夏の間のルームランナーの恩恵はずっと日陰であること。
扇風機やクーラーで温度調整も可能。
最近はこちらでも暑さが厳しく、特に今週初は汗が激しく出た。
6時起きでささっと1時間くらいであれば給水も不要かと思いきや、ちょっと走り込んで1時間半になったり2時間近くになったりすると軽い脱水症状になる。
そうなると、ランニングで疲れているのか、暑さのせいで疲れているのか微妙になってくる。
ちなみに暑い中を頑張るからこそレース後半での耐える力が鍛えられるという意見もわからなくもない。
一方でインターバルやレペティションではパフォーマンス向上のために限界まで出し切るのがポイントでもある。
となると、走力強化のために追い込もうとしていても、暑さで体力が奪われて追い込めなかったら本末転倒になりかねない。
さらに上記実走のデメリットでも触れた通り、マスクが関わってくるとそのリスクも大きくなる。
マスクをつけて追い込めずにジョギング状態になるなら、ルームランナーでジョギングするのとあんまし変わらないんじゃないかという気にもなってくる。
さはさりとて実走で得られるものも大きく、しばらくは実走+ルームランナーのハイブリッド方式でトレーニングしていくことになるのかと思う。
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