小学一年生で習う漢字80字を攻略する

うちの子は早生まれなのでこちらでは小学二年生が終わってもうすぐ三年生だが、日本ではまだ小学二年生の二学期が始まるところ。

ただ漢字の学習はまだ小学一年生の漢字も穴が目立つ。

海外の家庭学習でできるだけ日本語をと奮闘してきたがここらで小学一年生の漢字について振り返ってみたい。

漢字学習ということで教材は日本のものに頼ったのだが、重宝したのはドラえもん系の楽しく学べる系。

日本の教科書も領事館で配布してもらえるのだが、いかんせん子供の興味を引くには難しい。

市販のものでは「うんこドリル」とか興味を引きそうなテーマで学習できるものもあるのだが、教科書の例は無機質。このさんすうの教科書なんて単騎待ちしてる雀牌にしか見えない(ちょうど13牌だし…)。

そこで子供になじみのあるドラえもんでということで漢字ブック用意した。

が、1ページ目で「雨」、2ページ目で「音」なんていう難しい漢字が登場する

なんでこの順番かと以前も気になったが、ドラえもんに限らず、他の様々なところで見られる順番は文部科学省の学習指導要領にある学年別漢字配当表に準拠しているせいだった。

この漢字配当表は日常で使う頻度が高いものから学年ごとに分けられてるということで、そのコンセプト自体はいいのだが、漢字学習効率という観点から見ると以下のような問題が起きる。

  1. 漢字は部首や組み合わせでできているのに難しい方を先に習う逆転現象がおきている
  2. 順番に意味上の関連性がなく、画数もバラバラで覚えにくい

1.学習順番の逆転現象

画数や漢字を構成している部首等の逆転現象が起きている例として、「音」は学習指導要領の6番目、上記ドラえもんの漢字ブックでは2ページ目に「音」が来るが、「音」を構成している「立」(77番目)と「日」(66番目)を先にやってしまいたい。

「校」を構成している「交」は二年生だが、「先生や生徒と交わいながら学ぶから学校なんだよ」とかいって一緒にやってしまいたい。

「花」の「化」は三年生、日常生活での使用頻度は低いが「町」の「丁」は三年生、「村」の「寸」は六年生にならないと習わない。

2.意味上の関連性

  • 例えば小学1年生で覚える漢字の中に漢数字の「一」から「十」まで含まれているが、「一」は1番目、「二」は65番目、「三」は25番目に登場するようになっていてバラバラ。まとめて覚えた方が記憶に残りやすいし、学習効率が良くなる。
  • 同じく漢数字では、「百」と「千」が1年生に含まれているが、「万」は2年生にならないと出てこない。「億」は画数が多く複雑で、日常生活でほとんど使わないことから4年生でもいいが、「万」は1年先延ばしにする必要性がないので一緒に覚えてしまいたい。
  • 「生」は「年」と合わせて「一年生(1st grade)」、「二年生(2nd grade)」のように覚えさえる。「生きる」という意味も併せて教えたいが、抽象的な概念は難しいので(「死」は2年生だが)「生死」のように対義語と関連付けて覚えさせてしまいたい。
  • 同じく「金」はおよそ一年生で習わなそうな概念だが、月~日の曜日がすべて1年生の学習範囲に入っていることを鑑みて曜日としてセットで覚えさせる。
  • 同ジャンルの漢字は意味を関連付けて一緒に覚えさせると記憶に残りやすい。1年生の漢字では目口手足や、天日月、空雨山川、草花、木林森、土田力、男女子、白赤青などは一緒に学習させたい。
  • さらに字形や漢字の構成で関連付けて、「田」と「力」と一緒に「男」をまとめて覚えてしまいたい。「男が田んぼで力仕事」というように字形と意味の両方で関連付けられるとさらに記憶に定着しやすく、単なる丸暗記に頼らなくて済む。
  • 「木林森」も木の数からのイメージで「Tree, Woods, Forest」に対応していると覚えてしまいたい。が、「木」は上記の通り曜日のセットにもなっているので両方の面から記憶を定着させたい。

以上を踏まえて、縦に意味、横に字形を関連付けてできるだけ振り分けると小学1年生で習う80字の漢字概念マップはこんな感じになる。

マッピングが難しいものや順番的に隣に並べにくいもの(「見」を「目」の横に置いたり)もあるが、数字、曜日・時間、自然、動作、社会、生物、天気、空間などの概念ごとに縦に並べ、漢字の構成部分として関連付けられるものを横につなげている。

2年生は160字と一気に倍になるが、1年生の応用である部分も多いので漢字嫌いにならないよう1年生の漢字はしっかりと覚えさせておきたいと思っている。


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