伝説のサドルを求めて・・・第1話:Back to... le Tour 1986
伝説のサドルを求めて・・・第2話:アピュイドセルの歴史を紐解いてみた
伝説のサドルを求めて・・・第3話:ダッシュサイクルのStage.9の補足
伝説のサドルを求めて・・・第4話:アピュイドセル探して
伝説のサドルを求めて・・・第5話:アピュイドセル、Appoggio Lombareのスペック
伝説のサドルを求めて・・・第6話:アピュイドセル、襲来
伝説のサドルを求めて・・・第7話:アーメル・アンドレ
伝説のサドルを求めて・・・番外編:温故知新?!究極のエアロヘルメット
伝説のサドルを求めて・・・最終話:アピュイドセルで実走(本エントリ)
アピュイドセルでついに実走に出る。
これまでいろいろとビンテージだの伝説のサドルだのと大風呂敷を広げ、アーメル・アンドレやティエリー・マリーなどと蘊蓄も述べてきたが、この世界は結果が全て。
単に見た目を気にするなら汚れることもない屋内に飾っておけばいい。
快適性を求めるだけだったらコンフォートバイクなりママチャリなりにつければいい。
が、ロードバイクにつける以上、タイムに繋がらなければ意味はない。
ということで、アピュイドセルをここまでしてゲットした苦労が報われるかどうかは、実走によるタイム測定結果次第である。
走り出した瞬間、笑いがこみ上げてくる。
なにコレ、すごい・・・。
以前パーツ交換の喜びを書いたことがあるが、まさしくロードバイクに初めて乗ったとき、折り畳み自転車やママチャリとは明らかに違うその走行性能に驚かされたように、明らかにそこには「未体験ゾーン」の感動があった。
おそらくこれをご覧になっている皆さん同様、これまでサドルは何種類も、本当に何種類も試してきたが、その度に、Go / No Go(このまま進むか否か)の決定を下してきた。
たしかにアピュイドセルは普通のペダリングとは違う感覚になり、違う筋肉が使えるので面白いのではあるが、それが実際にタイムに結びつくかどうかは別問題。
ということで奥の坂道でタイムトライアルをしてみる。
ただ、合計796グラムという重さから、たとえ多少ペダリングに使う筋肉が増えてもヒルクライムでは帳消しかマイナスにされてしまうだろうと半ば不安というか諦めに似た気持ちもあった。
のだが・・・自己記録更新。
Go決定である。
ただ、ひとこと付け加えれば、これはあくまで後ろ乗りのポジションにしたからその恩恵というか効果を感じることができるのだということである。
これが以前のように、重力を利用してサドルに体重を乗せないように走る前乗りの場合はアピュイドセル(というか「腰をトルク源に使ったペダリング」)の恩恵を受けることはできないだろう。
なにはともあれ、実際にアピュイドセルを使ってみて初めて、腰を使ったペダリングの真髄が掴めた気がする。
というか、「腰を使ってペダリングしろ」などと言われるくせに、腰を使えるアピュイドセルを禁止してしまうあたり、なんだかなぁと感じたのであった。
競輪で禁止でも矯正用に練習で使われているジニアスフィーリングのように、もしかしたらUCI規定のレースでも(本番で使わないことを前提に)腰を使ったペダリングの矯正用としてトレーニング時の矯正限定用途であれば使えるかもしれない。
おお! 自己記録更新とは素晴らしい。
返信削除しっかりと効果があるのなら使わない手はないですね。
こういうサドル、どこかのメーカーが練習用とか矯正用とかで出してくれないですかねー。
一定の需要はあると思うのですが(あまりにもニッチ過ぎるのは理解しますが)。
私も実際に走ってタイムを見るまで本当に効果があるのか半信半疑でもありました。ちなみに実はSelle Italia以外にもあの身近なメーカーが似たようなものを出していたようです。ということで次回のエントリにご期待ください(笑)
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