【結果からコミットする】10kg痩せた結果から導き出された効果的なダイエット方法とは【ケトザップ】

以前エントリした以下のダイエット方針で10kg以上の減量に成功したわけだが、結果が出た今から振り返ってみて帰納的に成功の秘訣というか原因を考察しておきたい。
ダイエットで気をつけたいことは以下の6つ。
  1. 日々の体重増減に惑わされないこと
  2. 食べすぎを防ぐこと
  3. 食べなすぎを防ぐこと
  4. 摂取カロリーのボラティリティをなくすこと
  5. タンパク質を最低限確保すること
  6. 運動を続けること
健康で文化的な最低限度のダイエットに必要な6つのこと

今現在は停滞期とはいえ、それでも10kg以上痩せてその水準をキープできているのは上記の効果があった証拠と思いたい。

実際にこちらが2月頭に結石をやってから8ヶ月の体重推移。



そして今朝の体重測定では先週末爆食いしてしまったがアスリートモードで体脂肪率5%、ノーマルモードで7.3%。



最近は停滞期に陥っているものの、48kg前後かつ体脂肪率6~7%台ということで減量目標にはひとまずは到達の判断。



ということで上記方針で痩せたはしたものの、それが結局いわゆる世間で言われるどの「ダイエット方法」だったのかを今更だが考察してみる。

カロリー管理とタンパク質増加で起きたこと


この点、2番目と3番目に挙げたとおり、「食べすぎ」も「食べなすぎ」も防ぐのが自分的にはポイントで、闇雲に摂取カロリーを減らせば減らすだけいいという方針では食欲が暴発してリバウンドしていたと思うので、最低摂取量を意識しつつ、毎日少しずつカロリー収支で貯金を作っていくというカロリー管理が食欲暴発防止に寄与していたと思われる。

例えば毎日200kcalだけでもマイナスにできれば、30日間で6000kcal、6ヶ月で36000kcalのマイナスとなり、半年で5kgを無理なく落とせる計算になる(体脂肪1kgあたり7200kcalで計算。詳細は以下タニタのホームページ参照)。

体内に貯蔵されている脂肪1kg(1,000g)を消費するにはどれだけのカロリーが必要になるのでしょうか?

脂肪1gは9kcalなので、1kgの脂肪を消費するには9000kcalのカロリーが必要かといえばそうではありません。人間の脂肪は「脂肪細胞」として蓄えられているので、全てが純粋な脂肪というわけではありません。脂肪細胞の約8割は脂質(あぶらの塊)ですが、残り2割ほどは水分や細胞を形成するさまざまな物質で構成されています。

これを踏まえて計算すると脂肪1kgを消費するのに必要なエネルギー(カロリー)は、9kcal×1000g×80%=約7200kcal 程になります。 つまり、1カ月で1kgの脂肪を減らすために消費すべきエネルギーは、7200÷30=240kcalとなり1日あたり240kcalになります。毎日240kcal分のエネルギーを多く消費する、もしくは摂取を抑えられれば1カ月で1kgの脂肪を減らすことが出来るのです。

カロリーとは:脂肪1kgを消費するには

ただ、200kcalのマイナスを毎日続けるというのは、カロリーログをつけずに感覚や記憶だけでやっていればほぼ不可能、正確なカロリー収支管理が必須となる

幸い計数管理で飯を食っている自分にとっては得意の分野。企業の収支を算出する仕事に比べれば一個人のカロリー収支なんて難しくない。

具体的には、カロリー摂取量は日々摂ったものを記録して集計、カロリー消費量はGarmin Vivosmart HRの活動量計機能で算出した数字を使い、カロリー収支(=カロリー摂取量-カロリー消費量)がマイナスになるように調整していく。

GarminのVivoシリーズであれば歩数だけでなく、階段の上り下りも何フロア分上ったかが独立項目として用意されているし、ウォーキング、ランニング、スイミング、サイクリングの全てについて判断してくれるMove IQに対応している

Fitbitや他のメジャー活動量計ブランドは、そもそもサイコンを取り扱っていないので自転車対応の点で不安が残る。

結局、自転車と相性の良い活動量計となると、やはり自転車サイコンの大御所であるGarminのものが無難となる。

実際、以下は使用後のスクリーンキャプチャになるが、Move IQの機能によって朝晩の自転車通勤や、ランチで外へ出て歩いたウォーキングの記録までちゃんと捕捉されていることがわかる。



さらにいつ寝て、いつ起きたかまで自動で記録してくれるのでまさに一日全ての活動を捕捉する活動量計にふさわしい機能となっている。



Garmin Edge使いがVivoシリーズの活動量計を比較検討した結果

このカロリー管理が=(イコール)摂取カロリー制限につながり、上記方針である「摂取カロリーターゲットを維持してタンパク質摂取量を体重の2倍グラム以上確保」したことによって、白米や麺といった白い炭水化物(ケーキ、ドーナツ除く)を削っていったので、結果としていわゆるカロリー制限ダイエットとケトジェニックダイエットとレコーディングダイエットが組み合わさったようなハイブリットダイエットをしていたことになる。

細かく振り返ると、もともとタンパク質は体重の2倍摂っていたので、摂取カロリーを減らさないために炭水化物が減った分脂肪の摂取量が増え(カロリーは三大栄養素PFCの合計なので、合計もPも変わらずにCが減れば当然Fが増える)、意図せずしてケトーシス状態に移行していたと思われる。

実際に血清ケトン濃度(ベータヒドロキシ酪酸)を計測してみると、レース前の体を作りこんだ状態で2.5mmol/L。



血清ケトン濃度は日や時間帯によって変わるものの、普段でも1.0mmol/Lは越えていってケトジェニックになっていることがわかる。



なお、0.1mmol/L以上はケトーシス状態と言えるということだが、ケトジェニックダイエットの定義としては0.5mmol/L以上、理想的な範囲としては1.0mmol/L~3.0mmol/Lを基準に解説されている。



とはいえ、PFCバランス的にはタンパク質の割合も高く、脂肪摂取量は多いときでも全体の50%、それなりに炭水化物も摂っているので、厳格な定義(最低でも脂肪割合70%以上)にあたるケトン食ではなかった。

その点では「ゆるケトジェニック」といえなくもないが、血清ケトン濃度の定義としてはしっかりとケトン人になっていた、のであります

ケトケトケトケトケトケト・・・。



血糖値を定量化してトラッキングする


ただ、自分本人としては元々ケトジェニックダイエットをしている自覚は全くなく、むしろ重要視していたのは血糖値だった

結石をやって身の危険を感じて以降、一日の摂取カロリーを1900kcal~2100kcalの範囲内に収めるようにしていたが、それを継続するために問題になるのが空腹感。

特に最初の頃は一気に取得カロリーが減るとストレスにもなり続かないので、いかに空腹感をコントロールするかが課題であった

この点、空腹感を引き起こすのは急激に上がった血糖値が急降下する場合なので、血糖値コントロールがすなわち空腹感コントロールにつながることになる

下にわかりやすい図を出しました。Aは常に糖と炭水化物が多い食事をしている場合の血糖値の推移モデルです。一方Bは野菜が豊富でゆっくりよく噛んで食べる食事をしている場合の血糖値の推移モデルです。



インスリンの大量分泌をもたらすような食事のあり方を示しています。食後30分ほど経過すると次第に血糖値が上がり始め、インスリンが分泌されますが、このパターンだとインスリンが少し遅れて分泌され、しかも過剰に分泌されてしまい、その結果、血糖値が急に下がり始めて低血糖となって空腹感が刺激されてしまうのです。

空腹で血糖値が低いときほど、体は栄養を吸収しようと待ち構えています。ここで甘いお菓子や、手軽にさっと食べられるからと菓子パンやハンバーガーとフライドポテトなどのジャンクフードなどに手を出せば、血糖値は急上昇します。

すると、体内のブドウ糖を代謝するためにインスリンが大量に分泌されて、一挙に処理します。その結果、インスリンの作用によって体は再び低血糖、空腹の状態に逆戻り。これを繰り返すことによって、図のように高血糖と低血糖を乱高下して、糖化を促進する最悪の状態になるのです。

(中略)

糖化リスクを減らすためには、食物繊維の豊富な食事を朝昼晩にゆっくりよく噛んで食べ、血糖値の上昇を緩やかにしてあげることが大切なのです。逆に食事をしたのにすぐお腹が空いてしまう、これは糖や炭水化物の多い食生活によってもたらされる糖化リスクなのです

食後2時間での空腹感は糖化のサイン

さらに、脂肪が合成、蓄積されるのは血糖値上昇によって分泌されるインスリンによるもの。インスリンによって体の余分なブドウ糖が中性脂肪に合成される以上、無駄な※インスリンを分泌させないこと=血糖値の急上昇を抑えることが脂肪蓄積防止にもつながる(※インスリンは筋合成のために必須でもあるので、特に脂肪合成のインスリン感受性が高まっている場合を指す)。

よって持続可能で無理のないダイエットを実現するための鍵となるのは、如何にして血糖値のボラティリティ(上下変動幅)を抑えるか

まず思いつくのが有名なGI値(グリセミックインデックス)。

GI値は炭水化物で血糖値を上げやすいものと上げにくいものを数値化したもので、精製された白米や白いパンの数値が高く、いわゆる「白くない炭水化物」の玄米や全粒粉パンになると消化がゆっくりになり数値が低くなる。



ただGI値はあくまで炭水化物同士の比較であり、そもそもタンパク質や脂肪であれば炭水化物と違って血糖値に影響は与えない



血糖値を直接に上げるのは糖質だけです。タンパク質や脂質を食べても直接、血糖値は上がりません。

これは科学的に証明されている事実です。

この事実を知らないせいで、栄養士が糖質制限食の意義を誤解するケースが、ままあるのです。

かつて、栄養士が学校で教わった栄養学では、こうなっていました。

「タンパク質や脂質も、血糖値を少し上げる」

これは古い認識で、実は科学的な根拠のない主張でした。その後、欧米では生理学的な研究が進められて、食事のタンパク質や脂質は直接に血糖値を上げないことが確認され、常識となっているのです。アメリカの糖尿病学会(ADA)の患者教育用テキストブックにおいても、2004年からこのことが明記されています。

ところが、日本の栄養学の教育現場では、いまだにこの事実を教えず、古い認識をそのままにしているのです。

そんな間違った教育を受けた栄養士たちはこう思っています。

「糖質だけ減らしても、タンパク質や脂質だって血糖値を上げるんだから、あまり意味がないじゃないの」

こんな誤解をしてしまっては、糖質制限食の意義がわからないのも無理はありません。

科学的に証明されている事実はこうです。

「食事をとったとき、血糖値を直接に上げるのは糖質だけ。だから、食事の糖質を減らせば減らすほど、食後の血糖値は上がらなくなる。血糖値が上がらないから、インスリンもあまり必要なくなる。高血糖も高インスリンもないから、糖尿病にも肥満にも動脈硬化にもなりにくい」

「栄養」について知らない「栄養士」が多すぎる

ケトジェニックダイエットで糖質制限&脂肪食にすると「食後の眠気やダルさがなくなった」と言われることがあるがそれもこの血糖値スパイクを起こさないことに起因している。

前述したとおり、タンパク質はダイエット前から体重の2倍以上摂っており変える必要がなかったので、あくまで血糖値の変動幅を抑えるという目的を実現するために炭水化物の摂取量を減らしその分脂肪を増やした結果、いつの間にかケトジェニックダイエットと同じような摂取構成に行き着いていたわけである。



ここまでがPlanとDoだが、Checkとしての効果測定のために血糖値測定器を導入。



(ちなみにあくまで目的は血糖値測定だったのだが、血清ケトン濃度やヘマトクリット値、ヘモグロビンの測定も追加機能としてついてきたため、結果としてケトーシス状態になっていたことがわかり、ケトジェニックダイエットにも該当していたことがわかったという前述の話しにつながる。)



ちまたの低炭水化物ダイエットや糖質制限ダイエットでは、米やパンを抜くだけで正確な値を測定せずに「なんとなく」でやってる人もいるものの、定量的に効果を把握するには血糖値の測定は不可欠



実際に自分の場合、穿刺して測定してみたら、思いも寄らない隠れ糖尿病や異常値も発見できて大ショック&目から鱗でもあったのだが、本エントリとは主旨がずれてしまうので詳細は別エントリに譲りたいと思う。



血糖値の定量化測定によって、どのような食事を摂った場合に血糖値がどのように変化するかという自分自身の傾向をCheckできたので、一度血糖値の変動幅コントロールを確立できたらあとはそれを実行に移してActするのみ。

ということで、まとめると、このようになる。
  1. Plan:カロリー収支の計画を立て、摂取カロリーをその範囲内に制限した場合の体重変化を計画(カロリー制限ダイエット)
  2. Do:実際に日々のカロリー収支及びPFCバランスでCを抑え、Pが体重の2倍以上、それ以外はFになるように実行(ケトジェニックダイエット)
  3. Check:効果測定のために血糖値や体重測定の結果と計画を記録してOn Trackかを確認(レコーディングダイエット)
  4. Act:効果測定の結果で乖離が出ていたら原因を突き止めて軌道修正(上記各ダイエット方針に修正反映)
これで各ダイエット方法を組み合わせたPDCAサイクルの出来上がりである。


その後の話し ~ 狂ってきた計算


と、ここまでが2月の結石からダイエットを始めて8月くらいまでの話。

ところが冒頭のグラフの通り、47kg台までは順調に到達したものの、そこから上下動を繰り返して停滞してしまった。

こちらは体重推移に総カロリー収支を合わせたもの。

総カロリー収支=日々のカロリー収支の積み重ね(合計値)で、例えば1日400kcalのマイナス(消費カロリーの方が摂取カロリーより多い)を確保できていれば180日でマイナス72000kcalとなる。



途中まではカロリー収支に合わせてほぼ理論通りに体重が減っていっていった。

が、カロリー収支をマイナスにすれば痩せていくはずなのに、痩せるに連れてその差は縮まり、実際にはある時点を境にカロリー収支と体重減少の関係性が通用しなくなってしまった

なぜ、実際の体重はカロリー計算結果を反映せずに、カロリー収支による計算上の体重減少と現実に乖離が生じてしまったのか・・・。

本エントリの本題とずれてくるのでこちらの方も次回エントリで引き続き考察していきたい。


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